最近読んでいる「思考は現実化する」という自己啓発のジャンルで最も有名な本。この本を一言で説明すると、富を得るためにはどのように思考をすればよいかが書かれた本です。仮にそのノウハウが正しかったとすると、この本を読んで実践した多くの一般庶民も、大金持ちとなっていることでしょう。
しかし、大金持ちになったところで、心が満たされなければあまり意味がないのではないでしょうか?この記事では、自己啓発の負の側面について考察しています。
富と名声を得られても心に平安はない
「願望を達成するまで絶対に諦めない」というとポジティブに聞こえる人もいるかもしれません。しかし、言い方を変えると物欲・金銭欲・名誉欲に執着しているに過ぎません。
どこまでも欲に執着している人の周りには、類は友を呼んで同じような価値観の人が多くなるはずですから、欲深い人間関係で心が休まることがなくなるでしょう。
人間は沢山の情報を無意識的に得ているので、意識には上がっていなくても、他人が発している電波のようなものを受信しています。そのため、なんとなく雰囲気で相手がどんな人なのかを察知することができます。
成功者を遠くから見ていた時には魅力的な人物として見えても、近くにいればいるほど、外面に隠された内面があらわになっていくので、その欲深さと愛のなさに嫌気がさしてくるのではないのでしょうか。長い間近くにいるには、同じような価値観を持ち同じくらい欲深い人でないと、苦しくなってくるはずです。
欲はどこまでも限りがない
欲を満たした時は、心が喜びに満たされます。しかし、それはほんの一時です。喜びを感じたのも束の間で「さらに欲しい。もっともっと欲しい!」と、どこまでも欲望が肥大していくのが人間の心理です。
日本で有名な成功者として、例えばお笑い界で王として君臨していた松本人志や、男性アイドル業界を支配していたジャニー喜多川という人物がいましたが、異常な性欲を持ち強大な権力を使って卑劣なことを繰り返していたことがあきらかになり、多くの国民の知るところとなりました。
政治の世界でも、トップである首相も関わっている裏金問題や、多くの閣僚なども参加している仁風林(パソナの保養所)での性接待やハニートラップなど、金銭欲や性欲まみれの問題だらけです。
既にたくさんの富も名誉も得ているはずの上級国民たちですが、それでも人生に満足することができずに、色々な欲を肥大させて醜悪な生き様を晒しています。これらは氷山の一角にすぎないでしょうが、これがこの世の成功者たちの実情ではないでしょうか。
これは単なる予想ですが、ナポレオン・ヒルは5回も離婚しているので、ひょっとすると上記の人たちと同じように性欲が異常だったのかもしれませんね。
得ると「上がる」失うと「下がる」
願望を達成して欲が満たされたら「アゲアゲ」状態になるのでしょう。しかし、しばらくすると心が渇望や飢餓の状態になってしまいます。上がったり下がったりを繰り返すことになるので、メンタルはとても不安定な状態だと言えるでしょう。
特に失った時の失望感は凄いことになるでしょう。あれだけの名声を得ていたお笑い界の王は、いま現在どんな気持ちなのでしょうか。
それは、本人に聞かなければわかりませんが、執着が強ければ強いほど失った時の苦しみや悲しみも大きくなります。
富はすでに十分蓄積しているでしょうが、異性を手に入れることは難しくなっていると考えられます。また、家族との関係を正常にすることも難しくなっているはずです。
人は誰しも大切なものを失ってしまったら深く悲しみます。より多くのものや大きなものを持っている人は、それを手に入れるために燃やしてきた執着心とも言える野心に比例して、失うことに苦しむことでしょう。人間は得ることよりも失うことの方がより強い印象として心に残るので、得た喜びよりも失う苦しみの方が大きくなります。
執着を手放したほうが心が安定する
人間には様々な欲がありますが、その欲が満たされない時に苦しみます。
身近なところで言うと食欲もそうです。お腹が空いて食べたいのに食べられないと苦しみます。睡眠欲もそうです。眠りたいのに眠れないと苦しみます。その他の欲も同じように、得られないことが続くと飢餓状態になって苦しくなります。名誉欲も金銭欲も物欲も、承認欲求や自己顕示欲などの人間関係に関する欲も同じです。
特に承認欲求が強い人は、恋愛などで心が不安定になりがちです。相手に依存してしまって自己犠牲的につくしたり、執着心が強くなって相手を支配下に置いてコントロールしようとしたり、様々な問題にも発展するので、自分が苦しむだけでなく相手を苦しめてしまうこともあるでしょう。
これらの欲が少なければ、それを得るためにあくせくする必要もないし、苦しみを感じる原因にもなりません。そのため、不要な欲はできるだけ手放していった方が、メンタルが安定していきます。
仮に、願望を達成して大きな成功を収めたとしても、更に欲望を肥大させてしまう人たちを教訓にして、初めからそのような不自然な欲に囚われないことが、心に安らぎを感じながら生きる知恵です。
最後に:願望達成の自己啓発には要注意
どのように生きればいいのかわからなくて不安な人が、願望達成をすすめる自己啓発の本を読んだりセミナーに参加して学ぶと「もっと願望を強く持った方が良いのかもしれない・・・。」と考えてしまう人も多いでしょう。
わたしが昔、ルー・タイスという自己啓発とコーチングの大家の講座で学んでいた時も、願望達成を目指してギラギラした雰囲気を放つ人たちがたくさんいました。
しかし、自己啓発のノウハウには嘘が混ぜられていたり、本当の核心部分は秘密にされているので、本気で学んだところで、世界的な成功者になることは絶対にありえません。何故そんなことを断言できるかというと、自己啓発プログラムを教えているナポレオン・ヒルも、その中で事例として出てくる成功者も結局は全てイルミナティ仲間だからです。
また、わたしが学んでいたルー・タイスのプログラムの導入先は、ペンタゴンなどの政府機関やボーイング社など世界に名だたる有名企業ばかりでしたが、全てロックフェラー系の組織です。また当時、ルー・タイスと共に日本で自己啓発プログラムを教えていた洗脳のプロである苫米地英人は、イルミナティの李家である可能性が高いと考えています。
李家は東アジアを中心に支配しているイルミナティの一族で、李氏朝鮮の李王朝、シンガポールのリー・クアンユー( )、台湾の李登輝、LINEを作ったネイバーの創業者の李海珍、サムスン創業者の 、日本の安倍晋三(李晋)など、これらの李一族が国を超えて支配しているようです。
下記のWEBメディアの記事によると、2016年のアジアの富豪一族の1位と5位が李家となっています。
最後に、ドキュメンタリー映画を一つ紹介します。こちらは、アメリカを中心に世界の富を独占している者たちについて考察しています。ゆっくりと時間が取れる時に、ぜひ一度見てみてください。
この記事では自己啓発の負の側面について考察してきましたが、わたし自身は過去にルー・タイスの自己啓発を学んだ時に、自分の自己肯定感の低さを徹底的に痛感したので、願望を達成することよりも内面的な問題を改善するために深く学びました。
その後、価値観が合う仲間たちとボランティア団体を立ち上げて、子どもたちに自己肯定感の大切さを伝える社会貢献活動をしています。関わっている子どもたちから富も名声も得ることはできませんが、心に多くの喜びをもらっています。
ですので、自己啓発の学びには人生を喜びや幸福に導く面もあることは実感しています。しかしながらやはり、物欲・金銭欲・名誉欲を増大させるような自己啓発には注意するべきではないでしょうか。