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【図解】3分でわかる創世記の後編:アブラハムからヨセフの物語を解説

旧約聖書の「創世記」について、短時間で要点を理解できるように【図解・要約】しました。前編と後編の二つの記事に分かれていて、両方お読みいただくと創世記全体の流れがわかります。

悩むひと

聖書の創世記ってざっくりどんな内容?

KEI

アブラハムの登場以降を、おおまかに説明します。

アブラハムの物語「約束の地カナンへ」

神様はアブラムに、いま住んでいる土地を離れて、神様が示す地へ行くことや祝福を与えることを告げられます。アブラムは、妻のサライと甥のロトをつれて「カナンの地」に向かいます。

一時的にエジプトの地にも滞在し、家畜・奴隷・宝石などの財産を得て、再びカナンの地に戻り、人や所有するものが多すぎたため、ロトたちは分かれてソドムの地に住みました。

その後、アブラムは再び神様からの啓示を受け、それまで子を授からなかった高齢のアブラムとサライに、イサクという男の子を授かることや、子孫が星の数ほども増えていくこと、子孫が400年間奴隷として苦しめられることなどが告げられました。

神様は、アブラムの名をアブラハムに、サライの名をサラと改め、イサクとその子孫との間に契約を立てられて、アブラハムの子孫を富ませて多くの国民(くにたみ)の父とすることを約束されました。

そして、アブラハムは神様の試練に応じて、イサクを全焼のささげ物として献げようとしましたが、神様はこれを見てアブラハムを祝福し、イサクの代わりに雄羊をささげ物にされました。

その頃、ソドムとゴモラの地には罪が満ちていたため、神様によって滅ぼされましたが、ロトは神様の使いによって救い出されました。

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ソドムとゴモラは、後のエゼキエル書や新約聖書ユダの手紙でも、他者への不寛容さや不自然な肉の欲への教訓として語られています。

ヤコブの物語「イスラエル民族の始祖」

イサクはアブラハムの兄弟の家からリベカを妻にもらい、双子の息子エサウとヤコブが産まれました。

弟ヤコブは兄エサウから長子の権利を買い取り、兄が受けるはずだった父からの祝福も、母のはかりごとによって自分のものとします。それによって、兄エサウは弟ヤコブを憎んで殺意を抱くようになり、ヤコブは遠く離れた叔父のもとに逃げました。

その道の途中、ある場所で一夜を明かすことになり、ヤコブは夢の中で神様からの啓示をうけます。
神様は天のはしごの上から、ヤコブが横たわるこの場所をヤコブとその子孫に与えること。子孫が多くなり、地のすべての部族はあなたによって祝福されること。神様がヤコブと共にいて守ることを告げられました。

ヤコブは叔父ラバンに20年間仕えて、その娘であるレアとラケルを妻にもらい、11人の息子と1人の娘が産まれます。その後、夢に現れた神様と御使いの導きに従って、カナンの地へ帰る決意をします。ヤコブは兄のエサウとの再会を恐れますが、二人は和解しました。

神様は、ヤコブに祭壇をつくらせ、彼の名をヤコブからイスラエルに改めました。
旅の途中で妻ラケルがベニヤミンを産み、難産のために死にました。

レアの子はルベン、シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ゼブルン
ラケルの子はヨセフ、ベニヤミン
ラケルの女奴隷ビルハの子はダン、ナフタリ
レアの女奴隷ジルパの子はガド、アシェル

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カインとアベルに始まりエサウとヤコブなど、創世記に出てくる兄弟には争いや憎しみが絶えませんね・・・。

 

ヨセフの物語「エジプトへの移住」

イスラエルは、他の兄弟たちよりもヨセフを最も愛したので、ヨセフは兄たちから妬まれていました。また、ヨセフが見た夢の内容が、兄たちが自分を伏し拝むものであったことを言って、ますます憎まれるようになりました。

ヨセフは父からの使いで、羊の群れの世話をする兄たちのもとに出かけたが、兄たちはヨセフをとらえて奴隷として商人に売ってしまいます。そして、兄たちはヨセフの服をヤギの血にひたして、獣に殺されたことにして父に伝え、イスラエルはヨセフの死に嘆き悲しみます。ヨセフはその後、商人からエジプトのファラオの部下に売られました。

神様はヨセフとともにおられ、ヨセフがあらゆることに成功して主人からの好意を受けられるようにし、主人の家や財産の管理まで任され、その後さらにフォラオにも気に入られて、エジプトで高い地位につくようにされました。

ヨセフは神様の力によって、ファラオが見た夢の謎を解き明かしてエジプトを7年間の飢饉から救い、それによって更に大きな影響力を持つようになります。父と兄弟たちが住むカナンの地にも飢饉がおこり、食料をもとめてエジプトにやってきたところヨセフと再会しますが、兄弟たちには初め、それがヨセフであることがわかりませんでした。

兄弟たちは、エジプトの権力者であるヨセフに贈り物を差し出して、地に伏して彼を拝みました。ヨセフは弟であることを明かして、家族をエジプトに招き入れます。イスラエルは死んだと思っていたヨセフとの再会に喜び、エジプトの地で亡くなりました。

ヨセフは「あなたがたは私に悪を謀りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとしてくださいました。それは今日のように、多くの人が生かされるためだったのです。」と言い、父が亡くなったあとも兄弟たちの家族を養いました。

神様は、カナンの地におこる飢饉に備えて、ヨセフをエジプトに送ってイスラエルの一族を救いました。

 

神様のイスラエル民族への導き

・・・わたしがアブラハムを選び出したのは、彼がその子どもたちと後の家族に命じて、彼らが主の道を守り、正義と公正を行うようになるためであり、それによって、主がアブラハムについて約束したことを彼の上に成就するためだ。・・・(創世記18章より)

神様は、主の道を守り、正義と公正を行うことを人に求めておられます。

そのために選ばれたアブラハムとその子孫である、イサク、ヤコブ(イスラエル)、ヨセフには様々な祝福を与えて、困難な状況から救ったり、力や知恵を与えて活躍させたりしています。また、土地や宝石、家畜や奴隷などの財産も与えられています。

その逆に、ソドムとゴモラの町に対しては「ソドムとゴモラの叫びは非常に大きく、彼らの罪はきわめて重い」と言われて、二人の御使いによって滅ぼされています。

また、ヨセフが兄弟の悪意によって奴隷として売られたように、一見すると不幸な出来事のように見えても、それが最終的にはイスラエル一族の救いにつながっていたこともあります。

創世記16章でアブラハムに啓示された、子孫が400年間エジプトの奴隷となってから、神様が与えると約束した地に帰ってくることは「アモリ人の咎が、その時まで満ちることがないからである。」というのは、アモリ人の罪が満ちた時に滅ぼすために、イスラエル民族を使うための準備につながっているとも考えられます。

このようなことから、神様は、アブラハムの子孫には正義と公正を求めて導きながら、ソドムとゴモラや後のアモリ人たちのように、悪や罪に満ちた人を滅ぼすことも同時に行われていて、大きな計画の中で様々な場所や人に働きかけていることがわかります。

KEI

以上が「創世記後編(12章~50章)」の解説になります。

参考文献

この記事の内容は「旧約聖書 新改訳 2017 電子書籍版」から要約しています。Kindle Unlimitedに登録されている方なら無料でレンタルできるので、もし興味がありましたらチャレンジしてみてください。

旧約聖書 新改訳 2017
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