新入社員に限らずですが「会社に行きたくない・・・」という深刻な悩みを抱えている方が世の中には沢山いて、これを書いているわたし自身にもそういう時期がありました。
この記事では、特に新入社員が仕事について考えるヒントを集めてみました、これからどうしていけばいいか一緒に考えてみましょう。
Contents
会社に行きたくない理由は?
新入社員が会社に行きたくなくなってしまうよくある理由をみていきましょう。ひょっとするとあなたにも当てはまるものがあるかもしれません。
仕事を教えてもらえない
仕事をちゃんと教えてもらえないのに丸投げされて、うまくいかないと怒られる。 怒られるからどうすれば良いかわからなくなって、更にまた怒られる・・・。
人間関係が苦痛過ぎる
上司にどのように接したらいいのかわからない。先輩や職場のみんなともうまくコミュニケーションが取れなくて、職場にいる時間が苦痛でたまらない。
自分の時間が取れない
残業が多く休みが少ない、または休みの日なのに仕事のことで電話がかかってくる。 などプライベートの時間が少ないのでリフレッシュできないし、自分の好きなことややりたい事が出来ない。
やりがいがない
仕事が簡単で誰にでもできるような事でやりがいを感じられない。このままでは自分は成長できない気がするし、周りの同年代から置いていかれそうな気がする。
役に立てていない自分がイヤになる
何度もミスをしてしまったり仕事が遅くて、他の人が出来ている仕事が自分には出来なくて自信を失ってしまい、自分がイヤになってしまう。
働きたくない
会社や人間関係がどうかというよりも、とにかく働きたくない・・・。
会社に行きたくない理由は人によって様々ですし、理由は1つではないかもしれません。「理由はわからないけどなんとなく会社に行きたくない」という人もいるでしょう。
自分でも理由がわからない状態では、これからどうすればいいのかも見えてきにくいですが、何がイヤなのか?どうなりたいのか?ということが明確になってくるともう少し考えやすくなってくるでしょう。
転職してもどこに行っても同じ?
会社に行きたくない、働きたくない・・・。でも辞めて転職してもどこも同じようなものなんだろうか?自分は甘えているんだろうか?こんな疑問について考えてみましょう。
会社に行きたくない理由が、仕事を教えてもらえない事や会社の人間関係が苦痛過ぎることであるならば、やめて違う職場に行くことで解決される可能性があります。違う会社や職場に行けば違う人たちがいますので、今よりも自分に合った人たちと出会えるかもしれません。
しかしながら、今よりも更に合わない人たちと出会う可能性もあることも認識しておきましょう。いくら社長が素晴らしい人でも直属の上司がパワハラ・モラハラなこともよくあります。
アルバイトや試用期間のある会社に行って、どんな人たちがいるのかある程度わかってから入社することで防げることもあるでしょう。
やりがいが無いと感じている場合は、自分のやりたい事にチャレンジしてみるとよいでしょう。やりたい事がまだ明確に見つかっていない場合はどこに行っても同じかもしれません。今いる場所で今やっている事の中から、やりがいを自分で見つけていく事も大切です。
周りの役に立てていない自分がイヤだから会社に行きたくない・・・という方は、違う会社に行っても同じようになる可能性が高いと思います。仕事のスキルやコミュニケーション能力を磨いて、周りに認められ必要とされる人材を目指して頑張って欲しいと思います。
自分の時間が取れない、または家族や恋人との時間が取れない。という方は働く時間が短い仕事や会社を選べば良いのでわかりやすいですね。もしくは独立起業するという選択肢もオススメです。すべて自分の裁量で時間の使い方を決められますから。
ちなみに最終的に独立起業するのであれば、職歴も学歴も関係ありません。成功する事も失敗する事も自分の能力と在り方次第です。
何度も転職に失敗している人でも起業してビジネスがうまくいっている人もいますし、中卒でもビジネスがうまくいっている人も本当に存在します。
もっと頑張らなければならない?
新入社員にとっては頑張って仕事を覚えようと働いているつもりであっても、実は会社にとっては何の利益も出ていないどころか、教育のために時間も労力も使わなくてはならないので最初のうちは先行投資のようなものです。
それなのに仕事を頑張って覚えようとせず、できるだけバレないようにさぼろうとしている給料泥棒予備軍みたいな社員は、わたしは個人的な見解として早く辞めてもらった方が会社にとって良いと思います。
経営者側の立場に立って考えてみると、新入社員を採用して教育していくという事はかなりのリスクがあるという事も知っておくと良いでしょう。それに応えていくために仕事を早く覚えて会社や周りの人たちの役に立てるように頑張りたいというのはとても素晴らしい考えです。
しかし会社や経営者側がこう考えていたらどうでしょうか?
「社員はいつ辞めるかわからないしとにかく働かせて使い捨てだ!」「新入社員も●人くらい採用すれば何人かは残るだろう」
このような経営者や上司のもとで「もっと仕事を頑張らなければ・・・」というのは非常に危険です。最後まで徹底的に絞りつくされて病んでしまった頃にポイッと捨てられるように首を切られるでしょう。(もちろん訴えられないように合法的な手順を踏んで)
真面目に頑張ってしまう人ほどウツ病になりやすいというリスクもあります。その職場の上司や先輩たちは、自分の成長と会社の利益のために関わってくれているのか。もしくはとにかく働かせて絞れるだけ搾り取ろうとしているのかを見極めていく必要があります。
ウツ病になって気付いたことはこちらの記事にまとめています。
職場でのコミュニケーションのコツ
職場の人間関係の問題が「会社に行きたくない、働きたくない・・・」という人を量産してしまう最も大きな理由ではないでしょうか。新入社員が職場の人間関係の煩わしさや苦しさを減らしていくためのコミュニケーションのコツをご紹介します。
先輩や上司へ仕事の確認方法
この方法は、先輩や上司に仕事の確認をした時に「この新人はまだ全然仕事がわかっていないな」と思われないために使える質問方法です。仕事の確認がしやすくなるのでミスを減らす事にも役立ちます。
新入社員が教わった仕事を自分でやってみて、出来ているか不安なので上司に確認してみたら、少し間違っていた時のシチュエーションで解説していきます。
まず、普通の場合
次に、違う質問方法の場合
この違いはわかりますか?1つめの聞き方には上司は「いや違うな」と答えており、2つめの聞き方には「うん、違うな」と答えています。この差はかなり大きいですよ。いや(No)とうん(Yes)の間には心理的な印象としては天と地ほどの差があります。
上司の印象にNoが沢山溜まっていくと「この新入社員は全然わかっていないなぁ」となってしまいます、逆にYesが沢山溜まっていくと「この新人はなかなかわかっているなぁ」という印象になります。それがさらに積もり積もって払拭しがたいその人のイメージになってしまいます。
2つめの聞き方を文法的には『否定疑問文』といいます。この「〜ではないですよね?」という質問の便利なところは、答えが合っていようが間違っていようがどちらでもYesを引き出しやすくなるところです。
今度は、上司に仕事の確認をしてみたら合っていた場合の会話の流れをみていきましょう。
合っている場合でも間違っている場合でも相手の印象にYesを残せる流れに持っていくことが出来ます。ポイントは首を傾げながら「合っているとは思うんだけどなぁ」という態度と雰囲気で聞くことです。上司や先輩だけでなくお客様にも使える方法ですのでぜひやってみてください。
コミュニケーションに本当に大切なこと
もう少し本質的な事もお伝えしておくと、コミュニケーションで最も大切なことは、相手を知ることと自分を知ることです。これによってズレを無くしていく事が出来ます。
上司と自分のたった二人のコミュニケーションですら色んなズレが生じてしまいます。それは使っている言葉と価値観が違うからです。同じ言葉(単語)を使っていても伝えたい意味が違ったり、聞いたほうの捉え方も違います。
例えばわたしはよくセミナーで『自尊心』について受講生にお聞きするのですが、その言葉の捉え方は人それぞれです。ある人は『プライド』の事だと答えてあまり持たない方がよいものだという考え方をしているし、また違う方は『自分を尊ぶこと』なので大切にしたい事だと考えている人もいます。
そんな風に同じ言葉でも伝える方と聞く方によって、意味の捉え方も考え方も違っている事を認識するとコミュニケーションのズレを減らす事が出来ます。
それには相手のことを知り自分のことを相手に知ってもらう必要がありますよね。
相手の事を知るためには質問と観察です、興味をもってみようと思う心も相手になんとなく伝わっていきます。自分のことをしってもらうには自己開示です、自分のことを話していく(もちろんTPOを考慮して)、そのためには仕事が終わってからの飲み会も有効に使えます。
しかし職場の人とはなるべく関わりたくないと考えている人が多いと思います。それも仕方が無い事でしょう。しかしそのままではコミュニケーションのズレが無くなるどころかどんどん大きくなり、心の壁も分厚く大きくなります。また実際の職場や世の中には、人をわざと傷つけたり乏しめようとしてくるような心が腐った人もたくさんいます。
仕事のミスや失敗を減らすコツ
仕事のミスが重なってしまうことがきっかけで「会社に行きたくない」と思ってしまう新入社員もたくさんいるでしょう。ここではミスや失敗を減らすコツをご紹介します。
自分用のチェックリストを作る
ミスがない事にこしたことはありませんがある意味ミスをして注意を受けるたびに、次はミスしないための完璧なチェックリストが完成していきます。
最も気をつけるべき事は同じミスをしないことです。上司や先輩はたいてい前のミスを覚えていますので、同じミスをしてしまうと「この新人は何回言ってもわからないな・・・」という印象を与えてしまいます。
一度目は仕方が無いにしても同じミスを2度繰り返さないためにも、これまで覚えた事を忘れないためにも、自分用のチェックリストを作成してみてください。それさえ一つ一つチェックしていけば時間はかかったとしても同じミスをすることはあり得ません。
チェックリストが充実すればするほど、ミスも少なくなって自信もでてくるという心理的な効果も期待できます。
なぜ上司のチェックが必要か
まず会社全体の視点で考えた時に、たった一つのミスが致命的になってしまうという事もあり得ます。どんな業界かにもよりますが、わたしの場合は広告のデザインの会社でしたので、クライアント企業の製品を売るためのチラシを100万部印刷して全国に配布することもあれば、商品のPOPを3000個つくって全国の量販店に並べてもらうような仕事が頻繁にありました。
その文字や写真を間違っていたらどうなるかというと、印刷や生産が始まってからではどうしようもありません。間違えていたら使えないゴミの山をつくってしまったことになります。
それを作りなおす費用は当然こちら持ちになります。それどころか本来の納期に間に合わせるために急ぎで工場に作ってもらわなければならないので倍の費用ではすみません。
さらにクライアントの信用も失ってしまうので、次からの仕事が来なくなってしまう可能性も高いでしょう。そうなるとたったひとつの文字の見落としや写真の間違いから会社の損害の額は数百万〜数千万になってしまいます。
こんな大事(おおごと)にもなりかねないミスをなくすには会社としてどのような対策をするべきかと言うと、複数人による何重かのチェック体制をつくるということになります。
例えば、担当者→先輩→上司→多部署というような感じです。新入社員の場合ですと一番最初の担当者のところになるわけですので、色々な人からのチェックを受けなければならなくなるわけです。そのチェックがイヤだと感じている方もいると思いますが、会社にとってこのようなチェック体制が必要だということは知っておいてください。
ですので会社全体もしくはチーム全体として、ミスを無くしていくためには仕組みづくりとともにそれを使う社員同士のコミュニケーションが円滑に行なわれていることが必要になります。
一人一人の個人がミスや失敗を減らすためのコツは、時間をかけてでも何度も何度も自分でチェックすることです。ここを怠ってはなりません、自分で出来る限りの努力をしない限り能力の向上は期待できないでしょう。
その上で、先輩や上司との良好な人間関係を築いておく事です。いま新入社員であるあなたがやっている仕事の大半は、周りの先輩や上司も経験してミスをして怒られてきた事です。その頃の経験や、どうやってミスを減らしていったのかコツを教えてもらえるようなコミュニケーションがとれれば上達速度がどんどん早まります。
逆に、ミスや失敗を叱責したり怒鳴り散らしたりネチネチしつこく言ってくるばかりで、社員の幸せや成長のことなど1ミリも考えていない上司のもとからは早めに去った方がよいと思います。
まとめ:会社を辞めるかどうするか?
会社での人間関係にわずらわしさや苦痛を感じて、距離をとって必要最低限の付き合いのみにしておこうと考える方はとても多いと思います。そうでないと心の平安を守れないのでしょう。
しかしながら人間関係は自分を磨き成長させるチャンスに溢れているという側面も確実にあります。それにコミュニケーション能力が高い人が評価されやすいのは結局人が人を評価するから当然のことです。
社会人になって5年・10年と経った時にどんな自分になっていたいか?まずは未来のゴールを描いてみてはいかがでしょうか?会社を辞めるにしても、ただ逃げるのではなく自分が描いたゴールに向かって進もうと考えると、より前向きにこれからのことが考えられますよ!
いかがでしたでしょうか?
この記事が「会社に行きたくない・・・」そう思っている方の考えるヒントになれば幸いです。それと、わたしは頑張る人が好きです。でも頑張りすぎる人は心配になってしまいます。どうか程々に自分を大切にしてくださいね。