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わかりやすいプレゼン資料とわかりにくい資料を比較説明

プレゼン資料を作成したけど、上司などから「わかりにくい!もっとわかりやすくして」と言われたり、自分でも何かわかりにくい…と感じていませんか?
この記事では、わかりやすい資料に見せるための方法を比較して説明します。

悩むビジネスマン

わかりやすい資料にしたいけど、どこから直せばいいのかわからない…

KEI

わかりやすくするコツを3つ紹介します
この記事の期待効果
・プレゼン資料をわかりやすくする方法がわかる
・良い例と悪い例を比較して見れる
手っ取り早くわかりやすい表現にする方法がわかる

1. 情報過多・文字が多すぎる資料例

プレゼンや説明資料は適切な情報量にすることが重要です。情報が多すぎる資料は、読み手にとってストレスとなり「わかりにくい」印象を与えてしまいます。

基本的に1枚に1メッセージを心がけてください。枚数に限りがある場合もあるでしょうが、可能な限り2つ以上のメッセージを1枚に載せない方がわかりやすくなります。

情報量を絞った資料例

3つの内容の細かい情報を1ページで説明しようとせず、まずは概要を伝え次ページ以降で1つの内容に対して1ページずつ使って説明する方が、最終的な情報量は同じでも受け取りやすくなります。

現代人は情報過多(オーバーロード)のストレスにさらされています。

人間の認知処理能力には限界があります。常にパソコンやスマホなどから入り続けるものすごい量の情報を受け取り続けてしまうと脳が疲弊してしまうので、自分にとって重要度の低い情報はうけとらないように脳のRASというフィルター機能が働いているのです。

これをふまえて、読み手の脳が受け取りやすいように情報を整理して、パッと見でわかるような資料にしていきましょう。

また、複数のメッセージが混在していると、読み手はどこからどこまでが1つ目のメッセージで、2つ目3つ目はどの部分なのか?という事を解読しながら仕分けしなければなりません。

相手に余計な思考の負担をかけず、伝えたいメッセージを受け取ってもらえるように、極力シンプルに情報を削ぎ落していきましょう。

RASとは?
脳科学などで使われている用語で、「Reticular Activating System」の略です。​​日本語では脳幹網様体賦活系(のうかんもうようたいふかつけい)という脳機能の1つで、情報の重要度によって無意識で取捨選択するフィルター機能のような役割を持っています。

 

2. 情報の優先順位がわからない資料例

紙面に掲載する情報の優先順位をハッキリさせることが重要です。こちらが伝えたい優先順位が高い情報、もしくは読み手にとって重要な情報から、適切な順番で受け取れるようにしましょう。

最も重要な情報である主題(キーメッセージ)を大きく目立つように配置して、それ以外の情報とハッキリ差がわかるようにすると、それだけでもかなりわかりやすくなります。

情報にメリハリ(優先順位)をつけた資料例

最も伝えたい(優先順位が高い)キーメッセージを大きくのせることでパッと見ですぐに目が行くようにして、それ以外の情報とメリハリをつけています。

新聞の大見出し・中見出し・小見出しのように、重要な文字は大きく載せて本文は小さく載せてください。見出しで興味がわいた内容なら、小さな文字の本文も読み進めていけるものです。

それと同じように、プレゼン資料に載せる情報にも優先順位をつけてください。

先ほど紹介したRASという脳のフィルター機能は、会社で例えるなら社長秘書のようなものです。重要度の低い情報まで何から何まで社長に伝えていたら、社長は自分の仕事に集中できなくなってしまいます。

社長にとって優先順位が高いと秘書が判断した情報しか受け付けてもらえないので、重要度の高さが一目でわかるように見せることが必要です。

重要度の高い情報を効果的に見せるには以下の方法があります。

・文字サイズで差をつける
・視線の流れにそったレイアウト
・充分な余白(ホワイトスペース)を取る
・色で目立たせる
・ビジュアル素材で目立たせる

文字サイズの次に意識してほしいのが視線の流れです。

紙面を見る時の視線は基本的にZ字の形で流れていくので、この流れに合わせて情報を配置すると、意図した順番で見てもらいやすくなります。レイアウトを考える際にぜひ活用してください。

相手の脳が情報オーバーロードな状態にならないように、適切な順番で適切な量の情報を渡していく事が大切です。

“情報オーバーロード(じょうほうオーバーロード、英: information overload)とは
情報過多によって必要な情報が埋もれてしまい、課題を理解したり意思決定したりすることが困難になる状態を指す。 初出はバートラム・グロスの1964年の著書である。
Wikipediaより引用”

 

3. 統一感・一貫性がない資料例

プレゼン資料を見た相手にわかりやすい印象を与えるには、デザインの統一感・一貫性も重要です。

パッと見た時にわかりにくいという印象を持たれてしまうと、その印象に引きずられて資料全体がわかりにくいと思われてしまいます。

色使い・フォント・レイアウトは全てのページで統一して使いましょう。一貫性のある資料は読み手に安心感を与え信頼性が高まります。

デザインに統一感をもたせた資料例

具体的には、色は会社のコーポレートカラーやプロジェクトのテーマカラーを使うのが一般的です。奇抜な色よりも普段から親しみのある色の方が、余計な情報がノイズにならずプレゼン内容に集中できます。

しかしながら、全てのページが全く同じ色づかいで同じレイアウトだったら、単調過ぎて工夫がないと思われる可能性もあります。基本のルールを大切にしつつ、時折アクセントになる要素もあると、更にクオリティの高いプレゼン資料になるでしょう。

資料のトンマナ
トンマナとはデザインや広告・出版業界などの用語でトーン&マナーの略です。資料やウェブサイトなどの制作物のデザイン・文言・画像などに一貫性を持たせるルールのことで、企業などのブランドイメージを構築し、顧客や市場に浸透させるために重要視されています。

 

まとめ:わかりやすい資料のチェック項目

プレゼン資料をわかりやすくするためのポイントを整理します。

情報過多にならない適切な量
・基本は1枚1メッセージ
・情報過多はストレス要因
・脳にはフィルター機能がある
情報の優先順位を明確にする
・主題(キーメッセージ)を大きく
・視線の流れにそったレイアウト
・適切な順番で適切な量の情報を渡す
統一感・一貫性のあるデザイン
・パッと見の印象に引きずられる
・基本はコーポレートカラーを使用
・トンマナが重要

細かいテクニックなどは他にもたくさんありますが、まずはこの3つを意識してわかりやすいプレゼン資料が作れるスキルを磨いてください。

 

さいごに:資料作成で伝える力も鍛えられる

 

わかりやすい資料をつくるためには、情報の優先順位を見極める必要があることを紹介してきました。

では、優先順位をつけるためにはどうすればいいでしょうか?

優先順位をつけるためには伝える側と受け取る側の2つの視点から考えてください。伝えたいと思っていることが相手が知りたい事とは限りません。相手が知りたい事や重要度が高い情報は何だろうかと考えて観察、もしくは仮説を立てて検証していくとわかるようになります。

伝える時の大原則は、誰に何をどのように伝えるか?

プレゼン資料作成の仕事を通じて、この大原則をふまえて思考することで人に情報を伝える力も鍛えられていきます。最終的に相手に伝える手段が、資料であってもスライドや口頭であってもプレゼン内容を組み立てる力が必要だからです。

この伝える力は、顧客が変わっても商品が変わっても市場が変わっても応用できる汎用性の高いスキルですので、ビジネスパーソンとしての価値を高めることもできるでしょう。

資料作成に慣れないうちは大変さを感じることも多々あると思いますが、与えられた業務をこなすだけでなくご自身の成長のためにも頑張ってください。

プレゼン資料やスライド作成をさらに深く学びたい方は、以下の記事もおすすめです。

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