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健康と調味料について一流の料理人に聞いた6つの注意点

KEI

料理人の吉野雄司さんより、健康と調味料について貴重なお話を伺ってきました。

家庭で普段何気なく使っている調味料ですが、知らなかったことが沢山ありすぎて驚きの連続でした・・・この記事が健康で幸せに暮らしたいと願う人のお役に立てば嬉しいです。

注意
この記事の内容は必ずしも科学的なエビデンス(証拠)に基づいているものではありません。吉野さんの料理人としての経験や、難病のお子さんを持つ親としての経験などから得たり感じたことを語っていただき記事としてまとめています。参考にされる場合は自己判断でお願いします。

和食料理人 吉野雄司

吉野さんは現在 大阪難波の法善寺横丁に 魚貝小皿和食 一喜 という店を経営しています。

全国の希少でめずらしい魚貝とオーガニック野菜を小皿料理で提供されていて、料理の味の美味しさや見た目の美しさはもちろんのこと、「一物全体」の精神や、お子さんの難病がきっかけで学んだ「食事療法」などを大切した身体の健康のことも考えられたこだわりの料理を提供されています。

わたしは吉野さんを超一流だと思っているのですが、その理由は未来の自然環境のことまで考えられて食材や調味料を選び料理をされているのを素晴らしいと感じたからです。(お店で日々使われている洗剤なども環境問題に配慮されたものを選ばれています。)

吉野さんの詳しいプロフィールはこちら

 

塩と健康の関係

KEI

まず塩ですが、お店ではどのような塩を使われていますか?
うちでは海塩を使っています。あと少し岩塩も使っています。

一喜 吉野さん

塩分は常日頃毎日とるものだから一番気をつけた方がいい調味料です。一般的に市販されている『ナトリウム塩』は使い続けると血圧を上げるリスクを高めてしまいますので、『海塩』を使われた方がよいでしょう。

塩化ナトリウム(えんかナトリウム、英: sodium chloride)は化学式 NaCl で表されるナトリウムの塩化物である。 単にしお)、あるいは食塩と呼ばれる場合も多いが、本来「食塩」は食用、医療用に調製された塩化ナトリウム製品を指す用語である。(Wikipedia)

砂糖と健康の関係

KEI

砂糖はどんなものを使っておられますか?
甜菜糖(てんさいとう)と、甘味としては有機玄米水飴と甘酒を使っています。

一喜 吉野さん

糖分のとりすぎは血糖値を上げてしまうことはよく知られていますが、特に白糖は急激に上がります。甜菜糖は精製されていないので血糖値の上がり方が比較的緩やかになります。

ですのでなるべく甜菜糖を使うようにして欲しいですが、砂糖について最も避けるべきは取り過ぎです。お菓子やスイーツなどで砂糖を常に取りすぎていると膵臓(すいぞう)が疲弊していきます。インシュリンがコントロールできなくなり糖尿病などの病気のリスクが高まります。

 

味噌と健康の関係

KEI

味噌はどんなものを使っていますか?
有機味噌を使っています。

一喜 吉野さん

市販の味噌のほとんどは1〜2ヶ月しか発酵させていなくて(実質ほとんど発酵していない)ナトリウム塩が使われていることと、大豆が遺伝子組み換えの可能性があると思います。

味噌は長く発酵させた方が、タンパク質を分解する酵素が増えて身体に消化しやすくなりアミノ酸(うまみ成分)が増えていきます。また時間がたつとメイラード反応といって茶色い色に変わっていきます。昔から夏を2回越すとよいと言われていましたが、夏は微生物が活発になり冬は大人しくなりその過程で熟成されていくのです。

補足説明
以前別のところで聞いた話ですが、市販の味噌の多くは発酵を止めるための加熱処理で微生物が死んでいて、防腐剤などの添加物も含まれているそうです。

防腐剤などは菌(微生物)を殺したり活動を抑えることで発酵や腐敗しないようにするものですが、それが体内に入るという事は体内の菌たちはどうなると思いますか?

 

油と健康の関係

KEI

油はどのようなものを使っていますか?
なたね油を使っています。

一喜 吉野さん

市販されている多くの油はトランス脂肪酸や酸化の問題があります。

本来油は植物の種からとれるもので、昔ながらの圧搾法では少量しか採れず非常に高価なものでした。

現在出回っている油の多くは圧搾法ではなくて溶解剤を使ったものです。これを使うと酸化してしまうことと薬剤のニオイがついてしまうので200℃以上で熱処理しますが、その過程でトランス脂肪酸が出来てしまいます。

このトランス脂肪酸は色々な病気の原因になるとされてアメリカなどでは禁止されていることが知られてきていますが、日本ではまだまだよく使われています。例えば、揚げ物・お弁当・コンビニのおむすび(パラッとさせるために油が使われている)・お菓子類など例を挙げればキリがありません。

昔の人にとって油は高価なものでしたから、油物を食べられるのは多くても月一回とか非日常のことだったと思います。たまの外食で食べるくらいなら良いかもしれませんが現代人は毎日油物を食べている人もいます。外食産業で使われている油のほとんどは一斗缶の安い油で、限りなくトランス脂肪酸に近いものをギリギリまで使っているお店も多いと思います。

ちなみにマヨネーズもお店では使いません。豆腐・油・味噌などを組み合わせてコクのあるタレを作っています。

一喜 吉野さん

また、油には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とがあります。

これも諸説ありますが、常温で固形化する『飽和脂肪酸』は牛などの体温が高い動物の体内では液体ですが、人間の身体の中に入ったらどうなるでしょうか?

 

小麦粉と健康の関係

KEI

調味料というと違うかもしれませんが、小麦粉についても教えてください。
うちでは国内産の全粒粉で南部地粉を使っています。

一喜 吉野さん

市販されているほとんどの小麦粉は外国産で漂白処理していて、粉末にしているものはより酸化しやすくなる問題もあります。

また小麦粉には食べると中毒症になる麻薬と同じ物質が含まれているとも言いますし腸内フローラを傷つける可能性もあります。小麦粉も精製されているものは血糖値を上げやすいので全粒粉の方が身体には良いでしょう。

 

おまけ:梅干しのおはなし

梅干しは有機の天日干しで海塩を使ったものにしています。

一喜 吉野さん

梅干しは本来保存食でしたが、現在のものは防腐剤が入っているものがたくさんあります。これもナトリウム塩を使っている可能性があります。

 

まとめ:外食は非日常を楽しむもの

塩・砂糖・味噌・油・小麦粉などの調味料と健康との関係や危険性をご紹介してきましたが、吉野さんは全て取り過ぎが危ないと言っていました。

たまの外食で非日常を楽しみ少々身体に悪いものを食べても解毒してくれるので大丈夫ですが、毎日のように食べてしまっているとやはり危険なようです。自分自身だけでなく周りの大切な人の健康のために調味料に対して正しい知識と選択肢を得て欲しいと願います。

例えばコンビニに行くとお菓子やパンがずらりと並んでいますが、外国産の漂白された小麦粉を使いナトリウム塩と白砂糖がたっぷり使われていてなおかつ防腐剤や調味料(アミノ酸など)も当然のように入っているのでしょう。

KEI

いったい何を買ったら良いんだ(笑)

次回の記事は『食材』がテーマです。こちらもお楽しみに!