イヤな事があって落ち込んでしまったり仕事や家事などのストレスで疲れてしまった時、元気になるためにどんなことをしていますか?
他にも、友達や親しい人に話しを聞いてもらったり、マッサージに行って身体をほぐしたりスポーツで汗を流したり、音楽や映画を楽しんだりと色々な方法がありますが、この記事では『元気になる食事』について一流の料理人に教えていただいたことをまとめました。
和食料理人 吉野雄司さんのプロフィールはこちらの記事に掲載しています。
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元気になる方法のひとつは食事だが・・・
美味しいものを食べる事でストレスを発散したり幸せな気持ちになって「また頑張ろう!」と元気になれる方は多いのではないでしょうか。
例えば、ケーキが好きな人はケーキを食べにいく。という風に自分の好きな物を食べたいと思うかもしれません。
他にもよくあるのが「肉をたべて元気を出そう!」とか「スタミナを出そう!」というような考え方ですが、これらは確かに自分の好きな物や美味しいものを食べて幸せな気持ちを味わえるでしょう。
しかし実は『元気になる』ためには逆効果だということも今回教わってきました。
ガッツリ肉を食べて元気になる!は逆効果?
肉をたべると確かに元気というか闘争心みたいなものが湧いてくるような感じがします。しかしその一方で胃腸にとっては消化に余計なエネルギーをとられてしまって、身体が元気になるという面から見ると逆効果かもしれません。
野菜や米を食べた時にどのくらいの時間で分解されるか知っていますか?
胃の中で約3時間〜4時間くらいです。しかし肉では胃の中で約7時間〜8時間かかってしまうので、消化のために倍ぐらいの時間とエネルギーが必要になるという事です。
腸内の善玉菌は元気と健康を助けてくれる
食べたものは胃から腸へ行きますが、肉類は酸性なので腸内環境が酸性に傾いていくことになります。腸内に住んでいる善玉菌にとって居心地の良い環境から、悪玉菌がすみやすい酸性の環境に変わっていってしまいます。
善玉菌がたくさんいる腸内環境では、食べたものが発酵され様々なエネルギーに原子転換されたり血糖値の急激な上昇をやわらげてくれていて身体の健康を守るうえで本当に大切ですね。
細胞が元気になるメカニズム
悪玉菌が腸内に増えてしまうと活性酸素もどんどん増えていき、人間の身体を構成している一つ一つの細胞内のミトコンドリアにエネルギーをしっかり供給されないので、細胞レベルで元気がなくなっていきます。
大切なのはミトコンドリアにエネルギーがしっかりと供給されるようにする事です。
そのためには腸内環境をきれいにしましょう。
肉類は嗜好品としてために食べるのはかまわないと思いますが、食べ過ぎると胃腸に負担をかけてしまい余計なエネルギーが必要になります。さらに毎食のように肉を食べていると消化が追いつかず、未消化のまま次の食べたものがまた胃にやってきて働き続けなければなりません。
心も身体も元気になるおすすめの食べもの
『玄米・分つき米』玄米・分つき米に含まれる不溶性食物繊維は腸内環境の掃除をしてくれます。そして生命力というか生きているエネルギーのようなものを身体に取り入れる事ができます。
『オーガニック野菜』腸内環境の善玉菌たちの主なエサは食物繊維です。野菜は消化が良いので胃腸に負担もかかりません。しかし加工されたものは防腐剤が使われている事が多いので要注意です、防腐剤や保存料は菌を殺したり活動をさせなくするためのものですから。
『発酵食品』味噌・納豆・漬け物などの発酵食品から善玉菌をとりいれるとさらに良いですね。
『梅干し』梅干しに多く含まれるクエン酸が乳酸を分解して疲れを取ってくれます。腸内をアルカリ性に整えてくれる働きや、風邪や病気の菌を殺菌してくれる働きもあります。
大まかに言うと動物性タンパク質を控えて植物性タンパク質を増やすと善玉菌たちが住みやすい環境になり、細胞内のミトコンドリアにエネルギーが届きやすくなります。
身体の元気や健康と食材の関係についてはこちらの記事もオススメです。
おまけ:体臭の原因も食べたもの
肉の食べ過ぎと乳製品の食べ過ぎは体臭の原因にもなります。
ろうそくに例えるとわかりやすいんですが、日本古来の和ろうそくの原料はハゼの実や植物性のものを使っていてニオイも燃え方も穏やかです。西洋のロウソクは石油からつくられたパラフィンが原料になっていて、それぞれ燃える原料が違うのでニオイも異なります。
アルコールランプを燃やせばアルコールのニオイがするし木を燃やせば木のニオイがする。ようは何を燃やしているかでニオイが違うという事です。
人間の身体もエネルギーを燃やして活動しています。肉類や乳製品に含まれる過酸化脂質を多くとりすぎているとその燃えカスのニオイが身体から汗と一緒に体臭として出てくることになります。
その他にも元気で過ごすために身体に良い食べものとしては、例えば女性に天敵のむくみを取るためには『あずき』を食べるのがオススメです。あずきにはカリウムが含まれていて、かぼちゃや芋と一緒に煮るといいですね。
まとめ:和食の素晴らしさ再発見
・玄米(不溶性食物繊維で腸をキレイに)
・みそ汁(発酵食品の味噌や野菜と豆腐)
・季節のオーガニック野菜(善玉菌も喜ぶ食物繊維)
・海藻料理(鉄分・ミネラル)
・漬け物(ビタミン・食物繊維・発酵食品)
・法善寺豆腐(タンパク質・カルシウム)
・野菜や魚の揚げ物(嗜好品)
身体が本当に元気になれて心も満たされる料理を食べてみたい方は、大阪難波の法善寺横丁にある『魚貝小皿和食 一喜』にぜひ行ってみてください!めっちゃくちゃ美味しいし食べた後も身体の中からじんわりと気持ちのよい暖かさを感じました。
今回『元気になる食事』というテーマで吉野さんに貴重なお話を伺い様々な気付きがありました。
そのなかでも一番大きなものは『和食の素晴らしさ』です。昔から日本人が普通に食べていた食事が腸内環境を整えて元気で健康な身体を作っていくために最適な食だったということに感動しました。今では逆に欧米の最先端の健康志向な人たちに和食が注目されているのもわかりますね。
ぼくは子どもの頃からファーストフードや肉や揚げ物が好きだったし、社会人になってからも東京で一人暮らしが長かったのでコンビニ弁当なんかをよく食べていました・・・。それが普通の事だと思っていたし周りにいた人も似たような食生活でした。しかしこれからは、自分が元気で健康になるためにも周りの人たちを元気にするためにも食べるものをどんどん見直していきたいと思います。
それではまたお会いしましょう!