プレゼンテーションの成功には、魅力的なスライドデザインと効果的なコンテンツが欠かせません。本記事では、プレゼンスライドの様々な例やテンプレートを紹介し、あなたのプレゼンテーションの質を向上させるためのヒントを提供します。
さらに、わかりやすい表紙デザインやレイアウト例、プレゼン構成のアイデア整理法など、スライド作成に役立つ情報もお届けします。スライドの品質を高め、自信を持ってプレゼンテーションに臨みましょう。
・スライドの事例公開サイトやテンプレート情報が得られる
・スライドデザインの基本がおさえられる
Contents
プレゼンスライドのデザイン例(表紙)
見にくい表紙デザインの例(Before)
見にくい表紙デザインの具体例を2つご紹介します。
白い背景のスライドは、文字が詰まっていて大きさにメリハリがなく、書体(フォント)も細い明朝体を使っているので視認性が低くなってしまっています。もう一つの青いイメージ画像が背景のスライドは、書体はゴシック体ですが文字が細く、背景の色とのコントラストが弱いため視認性が低くなっています。
どちらも、プレゼン会場でスクリーンなどに投影した際に更に見えづらくなる可能性が高いので注意が必要です。
シンプルな表紙デザインの例(After)
シンプルなデザインで見やすく修正した例です。
どちらもフォントを太めのゴシック体に変えて、文字の大きさと行間を調整してメリハリを付けています。
白い背景の方は、最も重要な情報であるタイトル部分の背景に色を置いてパッと目が行くように変更。画像が背景の方は、黒に近い紺色の四角形オブジェクトを半透明にして画像の上に配置して、白抜き文字とのコントラストを高めています。
おしゃれな表紙デザインの例(After)
オシャレさを意識したデザインで修正した例です。
ひとつ目の例は、ホームページリニューアルが目的のプレゼンスライドなので、パソコンとホームページがモチーフのイラストを配置し、文字を読まなくてもある程度テーマがわかるようにしています。
二つ目の例は、システム業界の業務改革が目的で、そのための新たなアイデアを提供するという意味を込めて電球のイメージ画像を配置しています。
このように、プレゼンスライドの表紙をデザインする際は、イラストや画像を効果的に使う事によってオシャレさや洗練されたプロフェッショナルな印象を与えつつ、内容の理解を助ける工夫も重要になります。
プレゼンスライドのデザイン例(中面)
わかりにくいデザイン例(Before)
見づらくわかりにくいデザインのプレゼンスライドの具体例をご紹介します。
表紙の時と同じく、背景とその他の情報とのコントラストが低く、文字も細いため視認性が悪いことに加えて、レイアウトがバラバラで色数も多く主題に不必要な情報も含まれているため、情報が上手く伝わらないスライドになっています。
このようなスライドは、読み手に情報を解読しなければならないストレスを与えてしまうのでプレゼン自体に悪い印象を与えてしまいます。
シンプルなデザイン例(After)
先ほどの見づらいスライドと同じ内容で、シンプルなレイアウトと色づかいでデザインしたスライド例です。
このスライド1枚の中で伝えたい事に不必要な情報を削ぎ落し、重要なメッセージをシンプルに見やすく伝えています。
おしゃれなデザイン例(After)
同じ内容で、オシャレさを意識したデザインのレイアウト例です。
スライドの左側に、このページのキーメッセージと電球のイラストを配置して、表紙から一貫したコンセプトを表現しています。
このように同じ内容のスライドでも、レイアウトや色づかいを工夫することで見やすくわかりやすいスライドを作成することが出来ます。
スライドのデザインはプレゼン全体の印象にもかなり影響するので、プレゼン内容はもちろんスライドのデザインにもこだわってプレゼンを成功に導いてください。
プレゼンスライドの構成例
PREP法を使ったページ構成例
プレゼンテーションの代表的な構成手法として、PREP法をご紹介します。
PREP法はPoint(要点)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(要点)という4つの要素を組み合わせる手法です。プレゼンテーションのページ構成において、PREP法を活用することで、聴衆の関心を引きつけ、情報を論理的かつ説得力を持って伝えることができます。
他にもフレームワークを知りたい方はこちらのページもご覧ください。
プレゼン構成のアイデア整理法
プレゼンテーションの構成を効果的に整理するためのアイデア整理法として、KJ法とマインドマップを紹介します。
KJ法は、紙と付箋を使って異なるアイデアや情報をグループ分けし、関連性や優先度を整理する手法です。
マインドマップは、中心テーマから放射状にアイデアを展開し、関連性を可視化する手法です。
これらの手法を活用することで、プレゼンテーションの全体を俯瞰して構成を練り、ロジカルでストーリー性のある聴衆を引き込む魅力的なスライドやプレゼンを作り上げることができます。
プレゼン構成の設計図
上記で紹介したPREP法・KJ法・マインドマップなどの手法を使ってアイデアと情報をまとめ、その内容をプレゼンスライド作成のための設計図に落としていきましょう。
パソコンを立ち上げてパワーポイントでスライドを作り始める前に、しっかり設計図をつくりましょう。
しっかり内容が練られた設計図があれば、作業途中で迷う事がほとんどなくスムーズに制作作業を進めることが出来ます。
プレゼンスライドのデザイン例が見れるサイト
プレゼンスライドの実例を探すならslideshareというサイトががおすすめです。
上記のスライドは一例として、マイナビが主催する「課題解決プロジェクト」という企画コンテストで1位を獲得したものです。
alle
プレゼンスライドの例を探すなら日本語のスライドが豊富なalleもおすすめです。
プレゼンスライドのテンプレートサイトCanva
Canvaはスライドのテンプレートだけでなく、チラシやポスター、SNS投稿用の画像など様々なデザインが、ブラウザ上やアプリで制作できる便利なサービスです。
様々なスライドテンプレートが揃っていますので、テンプレートを探している方へ最もおすすめのサイトです。
さらにテンプレートを探したい方はこちらのページもご覧ください。
スライドデザインの大原則
整列・近接・反復
デザインの大原則、整列・近接・反復を意識してスライドを作ってください。
整列は要素を視覚的に整然と配置し、視認性と一貫性を確保します。近接は関連する要素を近くに配置することで、情報の関係性を明確にし、理解しやすさを高めます。反復はデザイン要素やパターンを繰り返すことで、一貫性と統一感を生み出します。
これらの原則を適用することで、スライドの見やすさや視覚的な効果を向上させて聴衆にプロフェッショナルな印象を与えることができます。
基本の3色とコーポレートカラー
スライドデザインにおいて、色の選択も重要です。
基本の3色としては、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーを選ぶことが一般的です。ベースカラーは背景などに使用し、メインカラーはブランドやテーマを表現し、アクセントカラーは重要な要素を際立たせるために使用します。
また、企業やブランドのイメージを反映するためには、コーポレートカラーを活用することも効果的です。コーポレートカラーは一貫性と統一感を生み出し、プレゼンテーションに専門性と信頼性を与えます。
色の選択においては、メッセージやブランドのイメージに合った色を選び、統一感のあるデザインを実現しましょう。
フォントの基礎知識
適切なフォント選択もスライドづくりで非常に重要です。
プレゼン会場の後ろの席からでも見やすい視認性を考慮してフォントを選びましょう。特にプロジェクターなどでスクリーンに映す場合は、太めのゴシック体がおすすめです。また、フォントの大きさや太さを調整して重要な情報を強調しましょう。
さらに、スライドデザインの一貫性を保つために使用するフォントの数を絞り、ブランドやプレゼンテーションのイメージに合ったフォントを選びましょう。フォントの使い方に注意することで、スライドの読みやすさと視覚的な効果を向上させることができます。
スライドデザイン3つのコツ
ビジュアル素材の活用
プレゼンスライドをデザインする際に、ビジュアル素材を活用することで視覚的な魅力を高め、聴衆の理解を助けることが出来ます。
プレゼン内容を伝える文字や文章と共に、写真やイラストを配置してデザインすることで重要なメッセージを強調することもできます。
レイアウトの統一と変化
スライド各ページのデザインやレイアウトは基本的に統一されている方が良いのですが、全てのページが同じレイアウトでは聴衆が飽きてしまったり工夫がないと思われてしまう事もあります。
特に重要なページはレイアウトにも変化を付けると、聴衆の印象に残りやすくスライドの視覚的な楽しさも高めることが出来ます。
おしゃれな背景素材を活用
スライドの背景にオシャレな画像を使うと、手軽にデザインの印象を大きく変えることが出来ます。
プレゼン内容や聴衆の属性などに合わせて、雰囲気に合ったものを選びプレゼンテーションの魅力を高めましょう。
さらにデザインについて知りたい方はこちらのページもご覧ください。
スライドをデザインする前の準備
プレゼンする相手を明確にする
スライドを作成する前に、プレゼンする相手を明確にすることは重要です。
相手の背景や知識レベル、関心事を把握し、それに合わせた内容とアプローチを考えることが必要です。
例えば、専門的な知識を持つ相手には詳細な情報を提供し、初めての聴衆には基礎的な内容をわかりやすく説明するなど、情報の選択と伝え方を最適化することが求められます。相手を明確にすることで、プレゼンテーションの効果を高め、聴衆の理解と関与を促進することができます。
プレゼンする場所の状況を確認する
スライドを作成する前に、プレゼンする場所の状況を事前に確認しましょう。
会議室の広さや配置、プロジェクターや音響設備の有無、照明の明るさなど、現地の状況を把握しましょう。これにより、スライドのデザインやフォントの選択、色の使い方などを調整することができます。
また、プレゼンの進行や参加者とのコミュニケーションに必要な機器や資料を準備することも大切です。場所の状況を確認し、適切に準備をすることで、スムーズなプレゼンテーションを行うことができます。
プレゼン内容の強みを明確にする
スライドを作成する前に、プレゼンの内容の強みを明確にすることは重要です。
自身や提供する情報の特徴やメリットを把握し、他社のサービスなど他の選択肢と比べて何が強みなのかを明確にして、それを強調するためのスライドの要素を選択しましょう。
自社の製品やサービスの優位性、提案する解決策の効果など、明確なポイントを把握し、それを視覚的に伝えるためのグラフや図表、具体的な事例などを活用します。また、聴衆のニーズや関心に合わせて、情報を整理し、説得力を持たせることも大切です。プレゼン内容の強みを明確にすることで、効果的なプレゼンテーションを実現することができます。
まとめ:プレゼンスライドは基本1メッセージ
本記事では、プレゼンスライドの例やテンプレート、スライドデザインの大原則、プレゼン構成のアイデア整理法など、プレゼンテーションに役立つノウハウを紹介しました。以下は本記事で伝えてきたノウハウの箇条書きです。
- プレゼンスライドの表紙やレイアウトはシンプルでわかりやすくデザインする。
- プレゼン構成はPREP法や、KJ法・マインドマップを活用して整理する。
- スライドデザインには整列、近接、反復の原則を適用する。
- フォントの選択と使い方に注意し、一貫性を保つ。
- プレゼンする相手や場所の状況を把握して準備する。
- プレゼン内容の強みを明確にし、要点と理由を具体的な例で裏付ける。
このようなノウハウを実践する際、プレゼンスライドは1枚1メッセージに絞ることが重要です。一つのメッセージや主張を明確にし、それをスライドや口頭で簡潔に伝えることで、聴衆により効果的に伝わるのです。
プレゼンは情報を効果的に伝える手段であり、重要な一つのメッセージにフォーカスすることで、聴衆が理解しやすく、記憶に残りやすいプレゼンテーションを実現できます。
さいごに:スライドの品質は自信につながる
クオリティの高いスライドを作成することは、プレゼンテーション本番での自信にもつながります。質の高いスライドはあなたのプレゼンの質をも高めます。美しいデザイン、適切な情報の整理、明確な表現は、聴衆にプロフェッショナルな印象を与えます。
初めは大変かもしれませんが、頑張ってスライドの品質向上に取り組んでください。適切な表紙やレイアウト、引き締まった構成、視覚的に魅力的な要素を取り入れましょう。また、フォントの使い方や色の選択にも注意しましょう。これらの努力は、あなたのプレゼンテーションに自信を持つことに繋がります。
自信を持ってプレゼンに臨み、聴衆を魅了することを目指してください。応援しています!
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