相関図の作成方法とサンプル|プレゼンや説明に役立つ図解を解説

ビジネスプレゼンテーションや、物語の説明などに役立つ相関図の作り方や、パワーポイントで制作したサンプルを紹介します。

相関図のデザインサンプル

相関図のサンプルを3つパワーポイントで制作しました。

企業の事業部(グループ)の相関図

架空の家電メーカーの相関図です。外部に向けて組織体制をプレゼンしたり、新入社員などの研修で説明するために使用します。

新選組の相関図

日本の歴史の中でも特に人気が高い、幕末に活躍した新選組の相関図です。

 

モーセの出エジプト記の相関図

誰もがほんの少し聞いたことがある、聖書に記されているモーセが活躍した出エジプト記の相関図です。イスラエル民族は400年間エジプトで暮らしていて、民衆は奴隷として厳しい労働に苦しみ、神様に祈って助けを求めます。その祈りは神様に聞き入れられて、エジプトからカナンの地に導かれていきます。

 

相関図の作成方法5ステップ

1. 人物とグループ名をリストアップ

まずは、登場人物とグループ名を全てリストアップしてください。

2. 人物をグループ化する

リストアップした人物を、会社やチームなどのグループごとに整理してください。

例えば、A社はブルー、B社はオレンジ、C社はブラックというように、グループによって使う色を決めておくと、どのグループに属している人物なのかが視覚的にわかりやすくなります。会社のコーポレートカラーがあれば、それを使うのをおすすめします。上記サンプルの新選組の例であれば、新選組の水色を使用しています。

3. 大まかに仮レイアウトする

紙面上またはパソコンの画面上で、グループと人物を仮で配置してください。全ての情報を大まかにレイアウトして俯瞰的に見てみましょう。後で微調整していきます。

4. 人物と人物の関係性を分類する

協力関係・敵対関係・その他、好き・キライ・ライバルなどのように関係性をおおまかに分類します。

次に、人物と人物を結ぶ「線のデザイン」を分類によって使い分けて直観的に関係性がわかりやすくします。

例えば、協力関係はグリーン、敵対関係はレッド、その他はグレーというように、色や線の太さを変えたり破線にすることでデザインに意味を持たせて統一します。

5. レイアウトを調整して完成

人物を線でつないでいく際に、複数の線が重なりすぎると見た目がゴチャゴチャしてわかりにくくなってしまいます。仮にレイアウトしていたグループや人物を、必要に応じて線をつなぎやすい配置に変更して完成です。

 

パワーポイントで相関図を作成するコツ

視線の流れに沿ったレイアウト

基本的に視線はZ字に動きます。図を見た時に左上→右上→左下→右下へと動くのが自然な流れですので、なるべくそれに沿った情報の流れとレイアウトを意識してください。

真ん中に最も重要なもの(例えば主人公など)を配置して、放射状にレイアウトしていくのもおすすめです。

ビジュアル素材を統一する

アイコン・イラスト・写真のビジュアル素材を使う時は、統一感を大切にしてください。

一つの相関図の中で、ある一部はイラストで違う部分にはアイコンをつかったり、画風やタッチが違うイラストを混在させたりすると視覚的な混乱が生じてしまいます。できるだけ全ての種類やテイストを合わせることで、違和感を感じさせないデザインになります。

その他のデザイン的なコツについては、以下の記事もお読みください。

プレゼン資料が「見やすい!」を実現する9つの要点とパワーポイントサンプル

 

相関図を作成するメリット

相関図を作成することには多くのメリットがあります。以下にその主な利点をいくつか挙げます。

視覚的な理解の向上・問題解決

相関図は、情報やデータの関係性を視覚的に表現するため、複雑な情報を一目で理解しやすくなり、情報の整理や分析が迅速に行えます。

これによって、仕事のチーム内や関係者間で情報を共有する際に、誤解を減らし、より効果的なコミュニケーションが可能になります。また、業務フローやプロセスを可視化することで、無駄やボトルネックを特定し、業務の効率化を図ることができます。さらに、新入社員やチームメンバーに対して、組織の構造や業務のプロセスを説明する際にも、相関図を用いることで理解を促進し、トレーニング効果を高めることができます。

ストーリー全体の理解の向上

歴史やあらゆる物語作品では、登場人物が多く、その関係性を理解するのが難しい場合があります。

人物相関図を作成することで、誰と誰がどのように関わっていてどう思っているのかが一目で把握できるため、ストーリーの理解が深まります。

上記サンプルのモーセの物語の例では、日本人のほとんどが「何となく聞いたことはあるけどよく知らない」聖書の出エジプト記における、神様、モーセ、エジプト王、イスラエル民族(ユダヤ人)の関係を、わかるように作成しています。

これによって、大まかに関係性を理解したうえでストーリーの流れを追っていけるので、個々のエピソードの流れや意味もより分かりやすくなります。

歴史教育などにおいても、単語や年数の暗記ではなく全体の流れが理解できるようになるので、記憶の定着を助けて学習効果が高まることが期待できます。

 

図解作成におすすめの記事

この記事では、相関図の作り方を具体的に説明してきましたが、他にも様々な種類の図解があります。

以下の記事では、仕事のプレゼンや資料作成で使える図解の基本パターンや作り方を解説しているので、良かったらぜひお読みくださ。

図解デザインの基本とコツをプロが解説|プレゼンや説明が伝わる!

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