企画書をパワーポイントで作るコツや、見本や参考にする企画書の事例・テンプレートデータを探している方のための記事です。
悩むビジネスマン
KEI
・企画書の例やテンプレートを参考にできる
・パワーポイント作業の基本やコツがわかる
Contents
第1章 企画書の書き方の基本
企画書の目的と対象者を明確にする
企画書を作成する際に重要なのは、企画書の目的と対象者を明確にすることです。
目的を定めることで、何を達成したいのかを明確にし、企画書の内容を一貫させることができます。また、対象者を明確にすることで、その人々のニーズや関心事に合わせた内容やアプローチを考えることができます。
目的は、例えば新しいプロジェクトの提案や製品の開発など、具体的な成果や目標を明確に示すことが重要です。対象者は、投資家や上司、クライアント、チームメンバーなど、企画書を読む人々を指します。
彼らの背景(バックグラウンド)や関心事・期待(ニーズ)に基づいて、企画書の内容やアピールポイントを適切に設計する必要があります。
企画書の目的と対象者を明確にすることは、企画書の効果を最大限に引き出すために欠かせません。これにより、読者に対して的確な情報を伝え、彼らの関心を引きつけることができます。
企画書のよくある失敗例
企画書を作成する際には、よくある失敗例に注意が必要です。失敗例を知ることで、それらの落とし穴を避けることができます。
一つの失敗例は、目的や目標が曖昧であることです。企画書では、曖昧な言葉や抽象的な表現ではなく、具体的な目的や目標を明確に示すことが重要です。
また、情報の過剰や不足も失敗の要因です。情報を詰め込みすぎて読みづらくなったり、逆に必要な情報が欠落していたりすると、企画書の効果が薄れてしまいます。必要な情報を適切な形で提示することが重要です。
さらに、文体や表現の乱れにも注意が必要です。企画書はプロフェッショナルなイメージを与えるためにも、正確で分かりやすい文体を心がけましょう。文章の誤字や脱字、不明瞭な表現を避け、読みやすく整えることが求められます。
また読み手の持っている知識や経験なども考慮して、専門用語をなるべく使わず平易な言葉を用いるなどの配慮も必要です。
これらの失敗例を避けるためには、企画書の作成前に綿密な計画を立て、構成を組み立てることが重要です。読み手の視点を念頭に置きながら、明確な目的や適切な情報を伝えるよう心掛けましょう。
企画書の文章や構成はPREP法が基本
PREP法は以下の要素で構成されます。
- Point(要点): 企画書での結論や主張を明確に示す。読み手に伝えたい最も重要なポイントを明確にする。
- Reason(理由): 結論や主張に至るまでの理由や根拠を提示する。なぜその結論や主張が妥当であるのかを説明し、読み手に納得感を与える。
- Example(具体例): 結論や主張を支持する具体的な事例やデータ、状況を示す。具体的な例を挙げることで、理由や根拠に説得力を持たせる。
- Point(要点): 最後に再び要点を強調。読み手にとって重要なポイントを最後に再確認させることで、メッセージの浸透度を高める。
PREP法を活用することで、企画書の論理的な構成と説得力を高めることができます。
要点を明確にし、それを適切な理由や具体例で裏付けることで、読み手に内容を分かりやすく伝えましょう。
他にもフレームワークを知りたい方はこちらのページもご覧ください。
プレゼン資料・企画書・スライド構成の基本と7つのフレームワーク
第2章 パワーポイントで作成した企画書の例
インターネット上で情報公開されている貴重な企画書の例を紹介します。
新サービス提案の営業企画書サンプル
slideshareというサイトで公開されている、東芝デジタルソリューションズ株式会社と株式会社DATAFLUCTによる、施設管理のデータ活用を促進するデータ分析プラットフォームの提案書が閲覧できます。
事業計画の社内プレゼン企画書サンプル
こちらもslideshareというサイトで公開されている、株式会社良品計画(無印良品)のweb事業部による事業計画書が閲覧できます。
マーケティング(販促)の企画書サンプル
株式会社宣伝会議が主催する「販促コンペ」のページは、過去の受賞作品である企画書が紹介されています。
内容も面白くデザイン的にも優れたレベルの高い企画書は見るだけでも楽しめます。
※企画書の制作ソフトに関する情報は書かれていないため、パワーポイント以外で作成されている可能性もあります。
第3章 パワーポイントの企画書テンプレートサイト
見やすくわかりやすい企画書を作るために役立つテンプレートを配布しているサイトを紹介します。
Canva
Canvaはパワーポイントのテンプレートだけでなく、チラシやポスター、SNS投稿用の画像など様々なデザインが、ブラウザ上やアプリで制作できる便利なサービスです。
企画書で検索してみるとA4横型・縦型、スライド形式など様々な企画書テンプレートが揃っていますので、企画書づくりのテンプレートを探している方へ最もおすすめのサイトです。
bizocean
bizoceanもパワーポイントのテンプレートだけでなく、ワードやエクセルで見積書や請求書などビジネスで使える書式テンプレートを多数そろえる便利サイトです。
企画書で検索すると1092件がヒットするので(2023年6月現在)、これから作成する企画書の内容に合ったテンプレートが見つかる可能性が高いでしょう。
Microsoft
パワーポイントやワード、エクセルを提供しているMicrosoftのテンプレートデータ配布ページ。Microsoft 365の契約者であればプレミアムテンプレートのダウンロードが可能です。
テンプレートBANK
企画書の中でも、商品企画・販促企画・営業企画・制作企画・イベントセミナー企画と、種類ごとに分類されていて、目的に合ったテンプレートを探しやすいサイトです。
企画塾
企画のプロを養成する研修や企業などへのコンサルティングを提供している企画塾が、企画書テンプレートを配布しているページです。
さらに、テンプレートを探したい方はこちらのページもご覧ください。
プレゼン資料・企画書のテンプレートサイト34選【パワーポイントデザイン雛形】
第4章 パワーポイントデザインの基本
いきなりパワーポイントは開かない
パワーポイントデザインの基本として、最初に注意すべき点は「いきなりパワーポイントは開かない」ことです。
デザインを始める前に、まずはコンセプトやメッセージを明確にしましょう。企画書やプレゼンテーションの目的や対象者を考え、伝えたい内容を整理します。次に、コンテンツの骨組みを作ります。
例えば、以下のような手書きやアウトライン形式でスケッチし、大まかな構成を決めます。ここでは、まず全体のロジックを組み立て、その後にテキストや画像、グラフなどの配置を考えます。
そして、デザインの段階に入ります。適切なフォントや配色、レイアウトを選び、コンテンツを視覚的に魅力的に表現します。
パワーポイントのスライドを作成する前に、紙やホワイトボードでデザインを試し、全体のバランスや視認性を確認しましょう。
いきなりパワーポイントを開く前に、コンセプトやメッセージ、骨組みをしっかりと考えることで、より効果的で魅力的なデザインを実現することができます。
デザインの前段階を丁寧に進めることで、後の作業がスムーズになり、より良い結果を得ることができます。
レイアウトの基本
資料のレイアウトの基本は、視線が自然に流れるZ字のパターンを考慮することです。
このZ字パターンに従って要素を配置することで、読み手の視線を誘導します。タイトルや主要なポイントは左上に配置し、次に左下に進み、サブポイントや補足情報を表示します。最後に、右下に行くことで結論やアクションアイテムを示します。
また、余白を活用して視覚的なバランスを作りましょう。余白は要素間の距離を調整するだけでなく、視線の動きをスムーズにする効果もあります。
Z字のレイアウトを採用することで、読み手の視線を効果的に誘導し、メッセージの伝達力を高めることができます。視線の流れに沿ったレイアウト設計は、プレゼンテーションの理解度や興味を向上させる重要な要素です。
配色とフォント選びの基本
配色とフォントの選び方は、パワーポイントデザインの基本において非常に重要です。
まず、配色について考えましょう。企業のコーポレートカラーやブランドイメージに合致する配色を選ぶことで、統一感と一貫性を生み出してプロフェッショナルな印象を与えることができます。
また、フォントの選び方も重要です。視認性を確保するために、明瞭で読みやすいフォントを選ぶことが必要です。基本的にはシンプルで無駄のないフォントを選び、タイトルと見出しには太めのゴシック体、本文には細めのゴシック体を使用するのが一般的です。
フォントサイズも適切に調整し、視覚的なバランスを考慮しながら読み手に快適な読みやすさを提供します。
配色とフォントの選び方は、プレゼンテーションの印象や情報伝達に大きな影響を与えます。統一感のある配色と読みやすいフォントを選ぶことで、視覚的な説得力やプロフェッショナルさを高めることができます。
配色とフォントの選択を慎重に行い、ブランドイメージやメッセージに応じた魅力的なデザインを実現しましょう。
第5章 わかりやすいパワーポイント資料のコツ
アイコン・シルエット素材でわかりやすさUP
わかりやすいパワーポイント資料を作成するためには、アイコンやシルエット素材の活用が有効です。
アイコンやシルエット素材は視覚的な表現手段として優れており、情報を簡潔に伝えることができます。関連するキーワードや概念に対応するアイコンを選び、スライド上に配置することで、文章を読み込まなくても視覚的で直観的な理解を促進します。
アイコンやシルエット素材を利用する際には、適切なサイズや配置に注意しましょう。大きすぎず小さすぎず、適切な位置に配置することで、情報の重要性を強調したり、関連性を示すことができます。
情報の伝達効果を高めながら、読み手の興味を引くパワーポイント資料を作成しましょう。
グラフやデータをインフォグラフィック化
グラフやデータをインフォグラフィック化することで、わかりやすいパワーポイント資料を作成することができます。
インフォグラフィックは、視覚的に情報を表現する手法であり、データをわかりやすく、魅力的に伝えることができます。
グラフやデータをインフォグラフィック化するためには、適切なグラフの種類を選び、視覚的な要素を追加することが重要です。
例えば、円グラフや棒グラフ、折れ線グラフなど、データの性質や比較対象に応じて最適なグラフを選びます。さらに、色やアイコン、シンボルなどの視覚的な要素を追加して、データの意味を強調することができます。
また、データの解釈や要点を簡潔に説明するキャプションや見出しを付けることも効果的です。見やすいフォントや適切なサイズで表示し、視覚的な要素と説明文が相互に補完しあうようにします。
グラフやデータをインフォグラフィック化することで、パワーポイント資料の理解度や記憶の定着度を高めることができます。データを視覚的に魅力的に表現し、読み手にとって直感的でわかりやすい情報提供を行いましょう。
図解の基本パターンを活用する
わかりやすいパワーポイント資料を作成するためには、図解の基本パターンを活用することが重要です。
図解は複雑な情報をシンプルに表現するための有効な手法です。
まず、図やイラストを使って情報を視覚化することで、複雑な概念やプロセスを分かりやすく説明することができます。フローチャートやダイアグラム、マップなどの図を活用することで、読み手は一目で全体像や関連性を把握することができます。
また、図解にはアイコンやシンボルを活用することも効果的です。具体的なイメージやアイコンを使うことで、情報を視覚的に理解しやすくすることができます。
さらに、図解には適切なラベルやキャプションを付けることも重要です。図の要素を明確に説明することで、読み手は図の意味や情報を正確に理解することができます。
図解の基本パターンを活用することで、わかりやすく魅力的なパワーポイント資料を作成しましょう。
まとめ:企画書は一晩寝かす
この記事で伝えてきた、企画書とパワーポイントのコツをまとめます。
- 企画書の書き方の基本
- 目的と対象者を明確にする
- 失敗例に注意する
- PREP法を活用する
- パワーポイントデザインの基本
- いきなりパワーポイントを開かない
- レイアウトに注意する
- 配色とフォントの選び方を考える
- わかりやすいパワーポイント資料のコツ
- アイコンやシルエット素材を活用する
- グラフやデータをインフォグラフィック化する
- 図解の基本パターンを活用する
最後に、企画書を作成する際、集中して作業することは重要ですが、同時に一歩引いた状態で客観的にチェックすることも欠かせません。
そのためには、企画書を一晩寝かせることが効果的です。
一晩寝かせることで、作成中に見落としてしまった誤字や論理の飛躍、表現の不適切さなどを見つけるチャンスを得ることができます。新たな視点で企画書を見直すことで、感情的なつながりや執着から解放され、冷静な判断ができるので、読み手にとってのわかりやすさや説得力を高めることができます。
出来るだけ時間的な余裕を持って、一晩寝かせて最終チェックに十分な時間をかけてください。よりクオリティの高い企画書を完成させることができるでしょう。
企画書・プレゼン資料デザインの参考書籍
色々なデザインのサンプルが見れて、いま作成中の資料に使えるアイデアがきっと見つかる便利なネタ帳的な一冊です。
さいごに:企画書づくりでプレゼンスキルもアップする
企画書の作成は重要なスキルのひとつですが、それだけでなくプレゼンスキルの向上にも大いに役立ちます。
企画書を作成する過程で培ったスキルや知識は、プレゼンテーションにおいても活かすことができるのです。
企画書作成には、自分のアイデアや提案を論理的にまとめ、わかりやすく伝える能力が求められます。これはプレゼンテーションにおいても重要な要素です。企画書を作成する際には、自分の思考を整理し、要点を押さえて伝える力を養います。
また、視覚的な表現やデザインにも気を配る必要があります。これもプレゼンテーションでも同様です。魅力的なスライドや視覚的な素材を使うことで、プレゼンテーションのインパクトを高めることができます。
さらに、客観的な視点を持ちながら自分の主張を伝える力を養います。プレゼンテーションでは、自信を持って自分のアイデアを発表することが求められます。企画書作成を通じて説明やプレゼンの自信を高めて、プレゼンテーションの場で堂々と話すことができるようになるでしょう。
企画書作成は慣れないうちはかなり大変な仕事ですが、頑張って取り組むことでビジネスパーソンとして成長できるチャンスでもあります。
プレゼンスキルを高めるためにも、自分自身を信じて努力を惜しまず取り組んでください。応援しています!
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