「なんであの人は、いつも自分のことばかり…」
そんなふうに感じながらも、相手に合わせようとして、あなた自身がすり減っていませんか?
自己中心的な人に振り回されると、心が疲れ、自信まで失ってしまうことがあります。
でもそれは、あなたの優しさや共感力の裏返しでもあるのです。
この記事では、自己中な人の特徴や心理的背景をひもときながら、あなたの心を守るための実践的な対処法と、文学や聖書から見えてくる「自己中心性」の深い意味まで、丁寧に解説していきます。
「誰かを変えることはできなくても、自分の心のあり方は選べる」
そんな希望とともに、ぜひ読み進めてみてください。
Contents
1. はじめに:その人に合わせすぎて、あなたが壊れていませんか?
【相談事例】自己中な人に振り回される悩み
「いつも話題は自分のことばかり。こっちが困っているときでも、まるで関心がない。正直、つらいです…」
これは、実際の相談サイトに寄せられていた声の一つです。
相手は家族、職場の同僚、友人、恋人——関係性はさまざまでも、共通するのは「その人に合わせすぎて、心がすり減ってしまっている」という感覚です。
ある女性はこう言います。
「職場の上司が自己中心的で、常に自分の予定優先。周囲に迷惑をかけてもまったく気にしないんです。でも私は部下なので、表立って反論できず…。気づけば、休日までその人のことを考えて憂うつになっていました。」
また、ある学生はこんなふうに語ります。
「友達のAは、僕の話をすぐ遮って“それわかる〜”って自分語りを始めるんです。最初は気にしないようにしてたけど、どこかで“僕はただの聞き役なのかも”と虚しくなってきて…。だんだん会うのがつらくなりました。」
自己中な人に振り回されていると、自分の感情がどこかに置き去りにされたように感じることがあります。そして、無理に合わせ続けることで、「もう自分がわからない」という心の疲れへとつながっていくのです。
心を守りつつ、関係を見つめ直すために
このブログ記事では、「自己中な人にどう対処すればいいか?」という問いに対して、心理学・文学・スピリチュアル(聖書)の視点を用いて、心の深いところから解きほぐしていきます。
大切なのは、ただ相手を責めたり関係を切ったりすることではありません。あなた自身の心をどう守り、どう整えていくか。その中で、関係性を見つめ直す“勇気”と“優しさ”を育んでいくことができます。
このページを開いたあなたは、もしかしたらとても優しくて、共感力が高くて、誰かのために自分を削ってしまうような人かもしれません。
でも、あなたの心だって、大切にされていいんです。
記事の後半では、ゲーテの『ファウスト』や聖書に登場するルシファーやハマンの物語も引用しながら、「自己中心の本質」と「それに呑まれない心の在り方」についてもご紹介していきます。
そして最後には、心を癒すオリジナル楽曲と物語もご用意しました。
読み終えるころには、「自己中な人が怖くなくなる」そんな視点を、あなた自身の内側に見つけられることを願っています。
2. 自己中な人の特徴と心理とは?
自己中な人と関わっていると、疲れることが多いですよね。
でも実は、そうした人たちには共通する“行動パターン”や“心理的な背景”があるのです。まずは、その輪郭を見ていきましょう。
自己中な人の特徴チェックリスト
以下に当てはまる項目が多い人は、いわゆる「自己中」な傾向が強いかもしれません。
✅ 常に自分が正しいと思っている
✅ 人の話を最後まで聞かない(すぐ話を横取りする)
✅ 感情のコントロールが苦手で、怒りっぽい
✅ 謝らない(謝っても形式的)
✅ こちらの都合よりも自分の予定を優先する
✅ 助けを求められると動くが、自分が必要なときだけ
✅ 他人の成功を素直に喜べない
✅ 「私が我慢してるのに」など、被害者意識を持ちやすい
もちろん、これらすべてが当てはまるわけではありませんし、誰もが一時的にこうした態度をとってしまうこともあります。大切なのは、こうした言動が「習慣化」しているかどうか、です。
彼らの内面にある“こわさ”と“弱さ”
表面的には「自己中心的で強気」に見える人も、その内側をのぞいてみると、意外なほど繊細で脆い一面を抱えていることがあります。
たとえば:
- 拒絶されるのが怖い
- 劣等感を隠すために“優位に立とう”とする
- 無価値感を隠すために、自分の正しさを誇示する
このように、“自分中心でいたい”というよりも、“自分が否定されるのが怖い”という防衛反応として、自己中心的な態度が出ていることも多いのです。
つまり、彼らの奥にあるのは「強さ」ではなく「弱さ」──。だからこそ、私たちはその態度に傷つきながらも、どこかで「仕方ない」と思ってしまうのかもしれません。
なぜ自分のことしか考えられないのか?(心理学的背景)
心理学の世界では、「自己中心性」は成長過程において誰もが通る段階であり、本来は自然な傾向とされています。特に子どもの発達段階では、自分と他人の区別がまだつかないため、“自分の視点が世界のすべて”だと思ってしまうのです。
しかし、大人になってもその認知パターンが変わらない人は、「共感性」や「他者視点の欠如」といった課題を抱えたまま成長してしまっている場合があります。
また、トラウマや過干渉な家庭環境、自己肯定感の欠如などが影響していることもあります。
たとえば:
- 親から常に「こうすべき」と言われて育った人は、自分の欲求を認めてもらえなかった反動で「今こそ自分を通したい」と過剰に主張してしまうことがあります。
- いつも人に合わせて我慢してきた人が、あるとき“爆発的に”自己中心的になることも。
「自己中」は、ただの性格の問題ではなく、心のクセや過去の痛みの表れであることもあるのです。
この章を通して、「自己中な人」=「嫌な人」と単純に切り捨てるのではなく、背景を知ることで“距離の取り方”や“心の持ちよう”が変わってくるはずです。
次章では、逆に「なぜ“振り回される側”になってしまうのか?」という視点から、あなた自身の心をそっと見つめていきます。
3. 自己中な人に振り回される人の特徴
「どうして、あの人の言動にいつも振り回されてしまうんだろう…?」
この記事を読んでくださっているあなたは、きっとすでに気づいています。問題は“あの人”だけでなく、自分自身の心の動きにもあるのだと。
この章では、「自己中な人に振り回されやすい人」が無意識に持ちやすい“優しさの傾向”を見つめていきます。
相手を優先しすぎる人の共通点
自己中な人に振り回されやすい人は、往々にして“相手を優先するクセ”があります。
それは思いやりや気づかいでもあるのですが、以下のような傾向が強くなると、自分の心が犠牲になってしまいます。
✅ 断るのが苦手で「NO」が言えない
✅ 相手が不機嫌だと「自分が悪かったのかも」と感じてしまう
✅ 揉めるくらいなら自分が我慢した方がいいと思ってしまう
✅ 人から嫌われることが怖い
✅ 誰かの役に立っていないと、自分の存在価値が不安になる
こうした特徴を持つ人は、自己中な人にとって“都合のいい人”になりやすいのです。あなたが優しいことを、相手は感謝するどころか、コントロールの手段として利用してくることもあります。
共感力の高い人ほど傷つきやすい?
実は、「人の気持ちがわかる人」「空気が読める人」ほど、自己中な人の態度に敏感に反応してしまいます。
相手のささいな一言や表情に傷つきやすく、無意識に「自分がもっと気を使わなきゃ」と思ってしまうのです。
共感力が高いのは、すばらしい才能です。
でも、相手の感情ばかりを感じ取りすぎて、自分の気持ちに鈍感になってしまうと、本末転倒になってしまいます。
たとえば、自己中な人にモヤモヤしたとき、こんなふうに自分を責めたことはありませんか?
「あの人もきっと余裕がないんだよね。私がもっと大人にならなきゃ…」
「でも、私もわがままだったかもしれないし…」
「傷ついたって思うなんて、自分が繊細すぎるのかな?」
そうやって、自分の傷にフタをしてしまうと、どんどん“感情の通らない自分”になっていってしまいます。
“いい人”が巻き込まれやすい理由
いわゆる「いい人」ほど、自己中な人に振り回されやすいのはなぜでしょうか?
それは、“自分よりも他人を優先する”ことが当たり前になっているからです。
そして、無意識のうちに「私は人の役に立たなければ愛されない」「迷惑をかけてはいけない」と思い込んでいることが多いのです。
このような“生き方のクセ”は、幼少期の家庭環境や過去の人間関係で身についたものかもしれません。
たとえば:
- 感情を出すと親に怒られた → 感情を抑えるクセがついた
- 「あなたはしっかり者だから」と期待された → 弱音を吐けなくなった
- 誰かの機嫌を取ることで、家庭のバランスを保っていた → 無意識に“調整役”になるように
「いい人」は、他人からは“しっかりしている”“頼りになる”と評価されがちですが、その分、自分の感情を見失いやすいのです。
🕊 あなたが悪いわけじゃない
ここまで読んで、もし「私、すごく当てはまる…」と感じた方がいたとしても、どうか自分を責めないでください。
あなたが巻き込まれやすいのは、優しさや思いやりがあるから。問題なのは、その優しさを利用するような相手の在り方なのです。
この章では、あなた自身の特徴を「知る」ことがテーマでした。次章からは、いよいよ「じゃあ、どうやって心を守ればいいのか?」という具体的な対処法をお伝えしていきます。
4. 今すぐできる!自己中な人への3つの対処法
自己中な人に振り回されないためには、「相手を変える」のではなく、自分の中に健やかな境界を持つことが大切です。
ここでは、日常で今すぐ実践できる具体的な対処法を3つご紹介します。
境界線(バウンダリー)を引く
「バウンダリー(境界線)」とは、自分と相手との健全な距離感を保つための線のこと。
自己中な人は、その境界を平気で越えてきます。だからこそ、あなたが自分の内側から“ここまではOK/ここからはNG”をはっきりさせることが必要です。
たとえば:
- 愚痴や自慢話を長時間聞かされるとき →「ちょっと休憩してもいい?」と席を外す
- 無理なお願いをされそうなとき →「考えてから返事するね」と一旦持ち帰る
- LINEが深夜でも来る → 通知を切り、返信は日中に
境界線を引くことは、「冷たい」のではありません。お互いが“自分の領域”を大切にするための、大人の優しさなのです。
NOを言える優しさと勇気を持つ
自己中な人に振り回されがちな人は、「NOを言うのが苦手」という共通点を持っています。
でも、あなたが我慢を続けることで関係がうまくいくのなら、もうとっくにうまくいっているはずです。
「NO」は、相手を拒絶する言葉ではありません。それは、自分の気持ちを正直に伝える“境界線のサイン”です。
たとえば:
- 「今は無理なんだ、ごめんね」
- 「それは私にはちょっと重たすぎるかも」
- 「申し訳ないけど、引き受けられない」
こうした一言が言えるようになると、自分を守れるだけでなく、本当に必要な人間関係が浮き彫りになります。そして何より、あなた自身が「自分を尊重できるようになる」のです。
相手の感情に巻き込まれないスルー力
自己中な人は、こちらの反応に関係なく感情をぶつけてきたり、期待通りに動かないと不機嫌になったりすることがあります。
そんなとき、“どうにかしなきゃ”と思うと、相手のペースに巻き込まれてしまいます。
だからこそ大切なのが、「感情のボールを受け取らない」意識。相手が投げてきた怒り・焦り・寂しさのボールを、キャッチせず、静かに横に置く練習をしましょう。
具体的には:
- 「そうなんだね」と“受け流す”言葉を使う
- 相手の怒りに“正論で応戦”しない(火に油を注がない)
- 「これはあの人の課題、自分の責任ではない」と心で仕分ける
ときには物理的な距離をとるのも一つの手段です。感情の境界線は、距離感によって守られることもあるからです。
🕊 “心の主導権”を取り戻すために
自己中な人と関わるなかで、最も大切なのは、「自分の心の主導権を誰に渡しているか」を見つめ直すことです。
相手の顔色や機嫌ではなく、あなたの心の声を道しるべにする。それが、振り回されない生き方への第一歩です。
次章では、視点を変えて、「文学作品に描かれた“自己中心”」というテーマから、人間の欲望と破滅、そして“悔い改め”の可能性について考えてみましょう。
5. 文学に見る“自己中”──『ファウスト』と欲望の果て
「自己中」は単なる性格の問題ではなく、人間の根源的なテーマでもあります。
それは文学においても深く描かれてきました。ここでは、ゲーテの名作『ファウスト』を通して、“自己絶対化”という危うい欲望の正体に迫ります。
ゲーテ『ファウスト』に描かれる自己絶対化
『ファウスト』の主人公は、学問を究めた高名な学者・ファウスト博士。彼は知識や理性では満たされず、「この世界のすべてを手に入れたい」「究極の快楽を味わいたい」と強く願います。
その欲望はやがて、「自分の力で世界を支配したい」「神のような存在になりたい」という“自己絶対化”へと膨れ上がっていきます。
ファウストの心は、こう語っているかのようです:
「私はこんなにも賢く、努力してきた。だから報われるべきだ。だから、世界は私の望むように動くべきだ」
ここにあるのは、自分中心の世界観。他者や自然、時間や死さえも“思い通りにしたい”という欲望は、人の心の奥に潜む自己中心性の極みとも言えるでしょう。
メフィストフェレスと“契約”した心の行方
そんなファウストの前に現れたのが、悪魔・メフィストフェレス。
彼はファウストにこう囁きます——
「お前の望むままに世界を与えよう。ただし、お前の魂を私によこせ」
ファウストは迷うことなく“契約”を結びます。それは、外側から見れば「悪との契約」ですが、内側から見れば、「自分の欲望に魂を売った」ということでもあります。
このとき彼が求めていたのは、“永遠の至福”でした。でも皮肉なことに、彼が手に入れたものは常に不満足で、破壊と悲劇を生み続けていくのです。
ファウストの物語は「欲望を満たしても、心の空白は埋まらない」という厳しい真理を突きつけています。
自己中心の行き着く先──虚無か、悔い改めか?
物語の終盤、年老いたファウストはようやく「人のために生きたい」と願うようになります。しかしそれは、彼が数え切れない罪と犠牲を積み重ねた“果て”のことでした。
ゲーテは、この結末を単なる悲劇としては描きません。なぜなら、ファウストが最後に見せたのは、「悔い改めの心」だったからです。
「真の意味で自分を手放したとき、はじめて人は救われる」このメッセージこそ、ゲーテが文学を通して伝えたかったものではないでしょうか。
“自己中心の果て”にあるのは、虚無か、悔い改めか。それは私たち一人ひとりにも向けられた問いです。
🕊 物語は、あなた自身の心の鏡
ファウストの姿に、自分自身のどこかを重ねた方もいるかもしれません。
「もっと評価されたい」「理解されたい」「思い通りにしたい」——そんな気持ちを抱えたことが、きっと誰しもあるからです。
でも、それを認めることができたとき、初めて人は「悔い改める自由」を手にします。
次章では、聖書の世界に目を向けながら、“自己中”というテーマに対する霊的な視点と警告を見ていきます。
6. 聖書に見る“自己中心”──ルシファーとハマンの姿
人はなぜ、自己中心的になってしまうのか。
それは単なる性格の問題ではなく、聖書の中では霊的な問題としても描かれています。
この章では、聖書に登場する「自己中心」の象徴的存在──ルシファーとハマンの物語を通じて、心に潜む高慢や欲望の危うさ、そして救いへの道を見つめていきます。
「私は神のようになろう」──ルシファーの堕落
ルシファー(堕天使サタン)は、もとは神に仕える美しい天使でした。しかし彼は、自分の美しさや知恵を誇り、「自分こそが神のようになりたい」と思うようになります。
私は天に上り、神の星々の上に自分の座を高く上げ…いと高き方のようになろう(イザヤ14:13–14)
これはまさに、“自己絶対化”の極み。神から与えられた存在でありながら、自分を神以上にしたいという高慢が、彼を堕落へと導いたのです。
自己中心的な態度の根には、「自分の思い通りに世界を動かしたい」という、ルシファーと同じ根本欲求が隠れているのかもしれません。
ユダヤ人を滅ぼそうとした男──ハマンの失墜
旧約聖書『エステル記』に登場するハマンは、権力を手にした高官でありながら、イスラエルの神を愛するゆえに自分に頭を下げなかったモルデカイを憎み、モルデカイ本人だけでなくユダヤ人(イスラエル民族)すべてを抹殺しようと企てます。
その動機は、「自分が軽んじられた」という高慢なプライドの傷でした。結果、ハマンは自らの自己中心的な策略によって滅び、栄誉も命もすべて失ってしまいます。
ハマンの姿から私たちは学べます──
“自分の正しさや地位を過度に守ろうとする心”が、破滅を招くこともあるのだと。
「隣人を愛せよ」という逆説的な真理
聖書が語る「自己中」への処方箋は、とてもシンプルです。
あなたの隣人を、あなた自身のように愛しなさい(マタイ22:39)
これは、「まずは自分を愛しなさい」とも読めます。でも同時に、「他者も自分と同じように大切な存在として見なさい」という、自己中心性への真逆のアプローチです。
「自分のことばかり考えてしまう」――それは自然な傾向です。だからこそ、意識して“外”を見ること、他者を思いやることが、霊的な成長に繋がるのです。
高慢が破滅を招く──箴言・コリント・エゼキエルから
聖書には、「高慢」に対する警告が繰り返し登場します。いくつか代表的な聖句をご紹介します。
高慢は破滅に先立ち、心の高ぶりは倒れに先立つ(箴言16:18)
愛は高ぶらず、誇らない(1コリント13:4)
あなたの心は美しさによって高ぶり…あなたは自分の知恵をゆがめた(エゼキエル28:17)
どの聖句にも共通するのは、高慢な心が滅びを引き寄せるということ。
自己中心的な人は往々にして「自分が正しい」と思い込んでいますが、それこそが落とし穴なのです。
サタン(悪魔)の働きに対する警戒
聖書では、サタンは「偽りの父」「人を惑わす者」とも呼ばれています。
私たちが「自分だけが損している」「あの人のせいでこんなに苦しい」と思い始めるとき、その背後にはサタンのささやきがあるのかもしれません。
「あなたが正しいんだ。もっと主張していい。もっと取り返していい」——そのような悪魔の声に従うとき、私たちは他者を傷つけ、関係を壊し、心が冷えていきます。
サタンは常に私たちの心に罪の感情(自分中心・高慢・敵意・憎しみ・私利私欲など)を入れるように働きます。そのようにして神と引き離して、自分と同じ悪の道に誘導していきます。
自己中心的な思いが湧いてきたとき、それが「悪魔のささやきではないか」「本当に神の心にかなっているのか」を立ち止まって問い直す習慣が大切です。
聖霊(天使)の働きと“新しい心”
神は私たちを愛していて、新しい心と新しい霊を与えると約束しています。
わたしはあなたがたに新しい心を与え、あなたがたの中に新しい霊を置く…石のような心を肉の心に変える(エゼキエル36:26)
自己中心な心は、時に冷たく、かたくなになりがちです。でも聖霊は、私たちの心をやわらかくし、「他者の痛みに気づける心」へと変えてくれます。
この“心の変化”こそが、真の癒しであり、神の愛に気付く始まりです。
終わりの時に人々の愛が冷める──黙示録から
新約聖書や黙示録には、「終わりの時」における人間の変化が警告されています。
多くの人の愛が冷える(マタイ24:12)
人々は自分を愛し、金を愛し、高慢で…親に従わず、感謝せず、聖なるものを汚す(2テモテ3:1–3)
これらはまさに、自己中心的な社会の姿です。誰もが「自分が一番」「損をしたくない」と思い始めるとき、愛は冷え、人の心はバラバラになっていきます。
だからこそ、私たちが守りたいのは、自分の中の“隣人を愛する力”。終わりの時にあっても、「愛を失わない者」でありたい。それが、神が望まれる生き方なのです。
🕊 自己中心から“愛の中心”へ
ルシファーもハマンも、「自分を中心にした世界」の中で滅びていきました。けれど聖書は、「あなたの心は新しくなれる」と語ります。
自己中心な態度を悔い改め、隣人を思いやる心へと向かうとき、私たちの内側にある“愛の火”は再び灯りはじめるのです。
次章では、本記事のまとめをお届けします。
7. まとめ|人は変えられなくても、心の在り方は選べる
自己中な人に振り回されると、心がすり減ってしまいます。
「どうしてあの人は自分のことしか考えられないの?」
「もう関わりたくないけど、無視するのも違う気がする」
そんなジレンマを抱えるあなたは、きっと優しく、誠実な心を持った人なのでしょう。
でも――あなたが壊れてしまっては意味がない。
大切なのは、「相手を変える」ことではなく、自分の心を守る選択肢を持つことです。
境界線を引くことも、NOを言うことも、逃げではありません。「私の心も、相手の心も、できるかぎり尊重するための知恵」です。
そして、どれほど相手が自己中心でも、あなたの中にある愛、やさしさ、思いやりは、誰にも汚されることのない“光”です。
私たちは人を変えることはできなくても、“自分の心のあり方”は、今日からでも選び直せる。
それは小さくても確かな自由。あなたがそれを取り戻す旅路に、このブログ記事が少しでも光を灯せたのなら、嬉しく思います。
📌 この記事の重要ポイント7選
- 自己中な人に振り回されていると感じたら、まず自分の心の疲れに気づくこと。
- 自己中な人の裏には「不安」や「無価値感」といった“弱さ”が隠れている。
- 振り回されやすい人ほど、優しさと共感力を持っているが、自分を犠牲にしすぎないことが大切。
- 「境界線を引く」「NOと言う」「感情を受け流す」ことは、自分を守るための健全な行動。
- 文学『ファウスト』に描かれる“自己絶対化”は、私たち自身の欲望とつながっている。
- 聖書は「高慢が滅びを招く」と教え、「隣人を愛する」ことが真の回復への道であると示す。
- 終わりの時代に愛が冷えていく中でも、“愛を選び取り続ける心”を育むことはできる。
次章では、記事のテーマに寄り添うオリジナル楽曲とストーリーをお届けします。
心にやさしく語りかけるような形で、「振り回されずに、自分らしく歩む」感覚を感じていただければ幸いです。
いつでも、心の軸は取り戻せる。そのはじまりは、「私はどうありたいか」を問い直すことから。
楽曲「⌛この時に問われるもの」愛なき時代に何を選ぶのか?
この終わりの時に投げかけられる、魂への問いを描いた楽曲です。
この歌は、「自分が神のようになろう」と高ぶる者“morning star”(明けの明星・ルシファー)が、やがて愛を見失い、心が空虚に支配されていく姿を描きます。
自分の心を見つめ直し、“偽りの光”ではなく、“ほんとうの愛”を選び取ることを歌詞しました。神と悪魔が交差する壮大な自己中をテーマにしたこの歌が、小さな道しるべになることを願っています。
⌛この時に問われるもの
A time without love
見渡してみると
埋め尽くす — Empty heart
でも輝く — morning star
I will be like the most High,
ある者はそう言い
どこまでも、高みを目指し
地の底に堕ちていった
消えていくほんとうの愛,
この、定められた時
何よりも、自分を愛し
時の中に消えた
The Loveless
深くなる Sadness
A time without love
見渡してみると
埋め尽くす — Empty heart
でも輝く — morning star
私は天に昇ろう
神の星に座って
世界を手に入れれば
きっと満たされる
They call truth a lie,
ある者はいつわり
氷のように固く冷たい
心は光を失った
隠されたほんとうの愛,
導かれて出会えた時
今までの、自分を手放し
光を取り戻す
世界に満ちた — The Loveless
時代とともに失われたもの
魂に問われる強制二択
天国か地獄か?
A time without love
見渡してみると
埋め尽くす — Empty heart
でも輝く — morning star
私は天から集めた
星を引き寄せて
この世界に落とした
地上の — Shining Star
The light that never die,
ある者はまもった
心の奥に消えない光
最後まで捨てなかった
注がれたほんとうの愛,
すべてが終わるこの時
新たな、自分をささげて
世界を取り戻す
偽りの星は闇に消え
開いた — A time of love
ストーリー『魔の契約』~あなたも問われるチヤホヤ地獄?編~
場所:大学構内
登場人物:
光(光の波動に目覚めつつある哲学男子)
未來(歌で光の波動を広げる元アイドル)
千沙(光の波動がまだか弱い普通女子)
天使K(3人を育成して評価を上げたい天界人)
堕天使A(3人を闇に落としたい元天使)
【シーン1:学生食堂にて】
(学生食堂。光と未來がトレーを持って席を探すと、少し離れた席で千沙が、美闇輝夫と向かい合っている)
光:「……あれ、千沙があんなイケメンとしゃべってるの、珍しくない?」
未來:「あれ、美闇輝夫(みやみ・てるお)じゃん。雑誌のモデルもしてて、今話題のファウスト系男子って有名だよ」
光(小声):「名前からして何か怪しいな……」
(美闇は笑顔で千沙に語りかけている)
未來:「———あれってどう見ても千沙に気がありそうな素振りだけど……本気なのかな?なんか違和感……」
(そのとき、食堂のスピーカーから音も鳴っていないのに、どこかで“ザザッ…”と何かが擦れるような霊的ノイズが)
光(眉をひそめて):「この違和感……まさか、闇的な波動……?」
(美闇はこちらに気づき、にっこりと手を振る)
美闇:「あ、君たちもどう?よかったらこっちの席、空いてるよ?」
未來&光(同時に心の声):「悪魔的に美しい作り笑顔……こわ」
【シーン2:魔性の魅力】
(翌日。学生食堂。昼食をとろうとするとまたもや美闇が千沙に声をかけてくる、取り巻き女子たちの視線がピリついている)
取り巻きA:「ねえ、あの子…また輝様の前の席にいるよ」
取り巻きB:「地味なくせに、調子乗ってる感ハンパない」
(千沙の背後でスマホをいじりながら聞こえるように言い、SNSにさりげなく悪意ある書き込みをする取り巻きたち)
《輝様狙いのくせに「わたし興味ないです」みたいな顔してる地味女キモw》
(光と未來は少し離れたテーブルに座りながら、様子を観察)
未來(冗談ぽく):「—— あの取り巻きたちの闇の濃さ、これもう堕天使の仕事じゃない?」
光(真顔):「……それ、わりとマジであるかも」
(そこへ、美闇が取り巻き女子たちのテーブルへ)
美闇:「おっと、嫉妬は波動が濁るよ?君たちにはもっと似合う笑顔を見せてくれないと、世界が泣いちゃうよ」
取り巻きたち:「キャーーーー!!輝様ぁぁ!!」
光:「チヤホヤ度がヤバい…もはや教祖じゃん」
(美闇は再び千沙のテーブルへ向かっていく)
千沙(小声):「……え、またこっち来るの?」
美闇:「千沙ちゃんのこともっと知りたいと思ってるんだよ」
(千沙、困惑しながら光と未來の方を見る———)
光:「あれ、千沙の波動体が苦しんでいるかも」
未來(小声で):「教祖と信者たちから離さないと!」
(光と未來は、闇の波動に対抗するべく一計を講じる)
【シーン3:歌の力】
光:「えーっと……すみません。皆さん今からちょっとライブ配信をさせてください。お騒がせして申し訳ありません!」
(光がスマホを構え——、未來が『この時に問われるもの』を歌う)
🎵 “A time without love(愛なき時代)見渡してみると……”
(歌声が響き、光の波動が波紋のように広がっていく)
(ざわつきが止まり、美闇は顔を歪める)
美闇:「くっ……なんだこの、うるさい光は……っ」
🎵 “The Loveless…… 深くなる Sadness……”
(美闇が纏う闇の波動のメッキが剥がれだす——)
未來(歌いながら、心で祈る):「神様……聖霊を降り注いでください」
(その瞬間、美闇の影から堕天使Aの姿が見える)
堕天使A:「未來……邪魔するなよ。美闇くんは私の作品、大切な操り人形なんだ」
(ズサァァァ! —— 天使Kが光の輪と共に空から3点着地)
天使K(起き上がりながら):「ようやく姿を現したな、堕天使A!お前の契約書、天界で確認済みだ!!」
(K、キメ顔でA4用紙2枚つづりの「悪魔契約書写し(控え)」を取り出す。そこには小さく書かれている)
《※契約成立後14日以内であれば、本人の悔い改めと外部からの愛の祈りによって契約解除可》
光:「めっちゃ細かい字……」
千沙:「えっ、じゃあまだ助けられるの?」
未來(小さくうなずきながら歌い続ける)
🎵 “時代とともに失われたもの……魂に問われる強制二択……”
(堕天使Aは、スッと闇に消える)
【シーン4:取り囲む4人】
(美闇を連れて空き教室へ移動)
美闇:「……なんだよ、こんなとこ連れてきて。まさか告はく?」
(Kはビシィィィッッと美闇を指差す)
天使K(ちょっと嬉しそうに):「ようこそ、ZANGEの説教ルームへ」
美闇:「えっ、えっ、なにそれ!?」
千沙(正面から向き合って):「美闇……あなた、悪魔に魂を売って、他人の心を奪っていたの?」
美闇:「……オレだって……チヤホヤされたかっただけだよ……誰かに、“特別”って思われたくてさ……」
(契約書の写しをバサリ)
天使K:「こいつはチヤホヤの代償に堕天使Aに魂を売る契約を結んでいる」
美闇:「魂なんて安いものだろ?チヤホヤされた方が人生は楽しいじゃないか……」
天使K(聖霊のピコピコハンマーを取り出し):「愚かな者よ ——」
美闇(怯える):「ひえっ!」
(Kはピコピコハンマーで美闇の闇をたたき壊し、天から聖霊が降り注がれる)
美闇:「……オレ、一体何をしていたんだ……」
天使K:「悪魔に魂を売る者は、死んでから永遠(とわ)にGo to hellだ」
千沙:「でも、まだ契約解除できるって」
(そこへ、ドアを開けて取り巻きたちが突入してくる)
取り巻きたち:「キャーーーー!!輝様ぁぁ!!」
美闇:「……やぁ君たち。そういえば、今日は雑誌の撮影があるんだ」
(美闇は、取り巻きと共鳴して再び闇の波動を取り戻す)
美闇(魔性の笑みで):「撮影を見に来てくれないか?」
取り巻きたち:「キャーーーー!!輝様ぁぁ!!」
(美闇と取り巻きたちは空き教室から去っていき、取り巻きの中にこちらを見て笑っている者がいる…)
取り巻きC(堕天使Aの声で):「私の大切なおもちゃを壊させないよ ——」
光:「あいつ、Aが入っているのか?」
千沙:「美闇……」
天使K:「行ってしまったな……せっかく、契約解除のチャンスだったのに」
──その後、帰り道──
(千沙が元気なく考えている様子)
千沙:「なんか……あいつの波動体が『助けて』って言ってる気がしたの……」
未來:「美闇の?」
千沙(うなづいて):「無関心への悲しみと怒りみたいな感情が、私と似てるなって……」
未來:「そっか……じゃあ美闇は、それを悪魔と契約して満たそうとしたのかな」
光:「それで、あんなにチヤホヤされたがってたのか!」
天使K(3人の心に):「最近、そういう人間が多くて困っているんだ…」
未來:「そう言うK氏も、実はチヤホヤされたいんじゃない?」
天使K(図星):「そそそ、そんなことは……ない!かも……」
千沙:「ぜったい有るに清き1票!」
千沙&未來:「笑」
光:「……おれも正直チヤホヤされてみたいw」
──完──