働きたくないと思う理由は人それぞれだと思いますが、この記事では少し視点を広げて今なぜ働きたくない人が増えているのか?それは何故なのかという理由をとことん深掘りして考えてみました。
その結果たどり着いた答えは「働きたくなくて当然、むしろ正しい」という意外な結論です。
働きたくないのはダメなことなのか?
「働かざるもの食うべからず」という言葉が昔からあって、なんとなく働かないことに罪悪感を感じている人は多いのではないでしょうか?
実際、働かなければ周りの人たちから白い目で見られたり、社会的に低い評価をされたりということもあるかもしれませんし、『働かない』というのはあまり良くないというのが世間一般的な認識だと感じています。
ここで一度考えてみたいのは、もしかしたら『働きたくない』ことが正しいとしたらどうだろうか?
むしろ会社で一所懸命に働いている人たちの方が間違ったことをしているかもしれないという、逆の視点に立って考えてみると面白いことが見えてくるのではないかと思いました。
働きすぎてウツになる人が多すぎる
KEI
働きすぎたり職場などの人間関係の苦痛に長い間我慢し続けていると本当にうつ病になります(私はなりました)。
親や会社や世間一般から認められるために頑張って働きつづけても結局うつ病やパニック障害などのメンタル不調になってしまったら、回復までにかなりの時間が必要になってしまいます。
もし結婚していたり恋人がいたりしたらパートナーに対しても大きな負担をかけてしまうことになりますので、自分自身も周りに人たちも幸福度が大きく下がってしまいます。
バイトやパートなどで精神的な負担が少なく適度に働ける仕事や、人間関係が穏やかで良好な職場であれば、メンタル不調に至るまでのことはないかと思いますが、正社員になってがっつり仕事の責任を負っていくといつの間にか自分の心と体を犠牲にして働き続けて、ある時気づいたらうつ病になっていた・・・。なんてことは充分起こり得ます。
それでも正社員で働きたい!なんて思う人はある意味すごいかもしれません。
働きたくなくて当たり前だと思ってしまう環境
頑張って働けば働くほど仕事量も責任も増えていくことがあります。それに合わせてお給料や待遇も良くなっていけばいいのですが大抵そうはなりません。
働けば働くほど自分の人生が良くなっていくことを感じられているのならば、こんなにも働きたくない人は増えていかないでしょう。むしろ働けば働くほど幸福度が下がっていくと感じているのだから「働きたくない」と思ってしまっても当然のことではないでしょうか。
人それぞれ定義は違うでしょうが、みんな幸せになりたいと願っています。
働くことが幸せにつながっているのであれば自ら働きたいと思うでしょうし、働くことが不幸につながっているのであれば当然働きたくないわけです。
日本の多くの職場が働けば働くほど不幸な人を量産してしまう現状では、働きたくないと考える人がどんどん増えていきます。これは社会全体で取り組むべき問題ではないかと私は考えています。
職場はある意味地獄かもしれない
職場に行くと上司や先輩から何を言われるかわからないのでいつも気を張らなくてはならなかったり、長く働けば働くほど派閥みたいなものができて敵も多くなってきたりします。
仕事で何かミスをしたら揚げ足を取られて不利な状況になってしまうこともあるし、下手したらイジメの標的に合わないかなどの心配をする必要がある職場もあるでしょう。
周りの人のことをかえりみずに自分のことだけを考えてうまく立ち回るような人もいるでしょう。真面目な人やいい人ほど損をしてしまうようなこともあるかもしれません。
長い間そんな環境に身を置いて適応していくと、もれなく周りの先輩や上司達と同じような人間ができあがります。生き物には環境に適応して生き残っていこうとする本能がありますから、地獄のような状況だろうとなんとか適応していこうとして、最後は立派な地獄の住人になっていきます。
さいごに、天使は地獄では生きづらい
周りの人を助けたり愛情深く接する人ほど、自分のことばかり考えている人にうまく利用されてしまうことがよくあります。
世の中にはいまだに物質的な欲望やエゴ全開で生きていて、自分のために人を貶めたり利用することをなんとも思わない人もたくさんいます。職場や学校でのいじめやパワハラも相変わらずたくさんあります。
40代とか50代とか上の世代に比べて、今の若い世代に人たちはあまり欲がなく、おだやかで幸せに暮らしたいと願っている人がたくさん増えてきていると感じていますが、職場や社会で高い地位にいて強い影響力を持っているのは上の方の世代なので、上の世代が下の若い世代を評価するという構図になりがちです。
働けば働くほど不幸になっていくような環境を作っておいて、働かない奴はダメな奴だという烙印を押すというのは人間として良い方向へ向かっているのでしょうか?
本当に学ぶべきなのは不幸量産工場のような環境をつくってきてしまった上の世代の大人たちの方だと思います。
わたしは働くことが幸せに繋がるような社会をみんなで作っていきたいと願っています。この記事が働くことに悩んでいる人の参考になれば幸いです。