『世界的成功者の最期』というテーマで書いているフィクションです。成功者のことが知りたい方や、心理学・脳科学・コーチングに興味がある方にも役立つ内容だと思いますので、よろしければお付き合いください。
登場人物のご紹介
KEI
メンター
それでは、ストーリーをはじめていきましょう。
第1章. 人が離れていくリーダーの苦悩
「あの人は人の気持ちがわからない」
陰でそんな風に言われていたリーダーのわたしは当時26歳、営業でトップの成績を取り続けて昇進した喜びはつかの間。自分個人の営業成績は上げられるけど、それを人に教えたり部下の良い所を引き出したり育てていく能力は全くといっていいほどなくて、誰も人がついて来ずチームからはどんどん人が辞めていきました。
KEI
チームメンバーが辞めていく責任を外につくって、自分が原因ということを認めたくなかったわたしも、人が入れ替わって何度採用してもまた辞めていってしまう現実を突きつけられて・・・
KEI
しかしどうすればいいのかわかりません。このままではダメだけどどうしたら自分は変われるんだろうか?どうすれば人が付いて行きたくなるようなリーダーになれるんだろうか?
まずは書店でリーダーシップなどに関するビジネス書を買いあさって読みまくりました。その中で出てきた気になる言葉『コーチング』何のことかはよくわかりませんが、今の自分にとって必要なことのような気がします。とりあえずコーチング関連の本を5冊くらい買って必死で読みました。
本をいくつか読んでいくと今までの自分には全くなかった発想がたくさんで驚きました。人の良い所を伸ばしていくためには、どんな質問をしていくといいのか、信頼されるリーダーの在り方とはどのようなものなのか、沢山の学びがありコーチングにハマっていきました。
第2章. 世界的成功者との出会い
KEI
その時はコーチングやリーダーシップなどに興味を持ち、どんどん勉強していっている最中ですが、現実の会社での仕事はまったくうまくいっていません。変わりたいけどまだ変われていないし、これまでのわたしの振る舞いを周りの皆は覚えているので相変わらず職場はギクシャクしていたり、わたしと積極的に話したがるようなスタッフはいません。
自分の至らなさやこれまでの自分中心の考え方在り方に対して、自己嫌悪・自己否定の気持ちも強くなって職場にいる事も苦しかった・・・・。そんな時期にいよいよ申し込んだコーチングセミナーの開催日が来ました。
セミナーの講師であるコーチングの第一人者は70歳くらいのアメリカ人、クライアントは米国国防総省や州政府機関、フォーチュン500(上場企業)の60%以上の企業にプログラムが導入され、全世界50カ国以上で学ばれているプログラムを開発され、金メダル常連の米国オリンピックチームのコーチにコーチングを教え、首相や大統領など国家元首や大企業のCEOに対してコーチングをするその方は、本物の世界的な成功者でした。
第3章. 成功者の究極のゴール設定
メンター
メンターの口調やまとう空気は、とてもおだやかで優しく暖かいものでした。世界的な成功者というすごい経歴とはギャップを感じるくらい普通の優しいお爺さんという印象です。
伝えてくれる話の内容は、脳と心をどのように取り扱っていくと夢や目標の実現に役立つのか、どうすれば自分や人の持っている能力を引き出してうまく活用することが出来るのか、どうすればもっと周りに良い影響を与えていくことができるのか。わかりやすく実例を紹介しながら話が進んでいきます。
その手法を取り入れて、多くのビジネスマンや企業が成功し、多くのスポーツ選手やチームが金メダルなどの輝かしい成果を上げています。また当然メンター自身も大金持ちで、世界中を飛び回り自家用ジェットを自ら運転して移動するような方です。
わたしがその時もっとも心に残っていることは『内に秘めた偉大さ』を発揮させ輝かせる力をメンターから感じたことです。彼の話を聞き同じ空間で時間を過ごしていると、本当になんでもやれるような気持ちになっていきます。リーダーとして0点で自信を完全に失ってしまっていた当時の自分は感動して、このメンターのように在りたいと思いました。
メンターはその力を使ってビジネスやスポーツの領域への教育だけではなく、国と国の紛争を解決するコーチング、少年ギャングの殺しあいをやめさせるコーチング、虐待された子どもの心を癒やすコーチングなどもされていました。そして、驚きだったのはそのメンター自身の最期のゴール設定、それは・・・・
メンター
その言葉を聞いたとき、本気でそれを言っているし達成する自信があることを感じました。さすが世界トップクラスの教育者でありコーチングの第一人者だと感動して、この人のもとで学んでいきたいと思って速攻で高額セミナーにも申し込みました。
そこからメンターとつながり、世界レベルの心理学・脳科学・コーチングを学んでいくことになっていくのですが、この数年後メンターの最期には全く思ってもみなかった悲しい出来事がまっていました・・・・・・。
第4章は『最期の仕事』中編につづく
