自己肯定感を高める5つの方法とワークをメンタルコーチが徹底解説

自分を肯定して自信を持つことは、心が安定した生活や成功への第一歩です。

この記事では、低い自己肯定感から抜け出し、ポジティブな変化をもたらす方法を紹介します。メンタルコーチが自己肯定感の向上に向けた実践的なアドバイスとステップを提供し、人生のさまざまな側面で活用できるヒントを紹介します。

過去の経験や感情を整理し、自己肯定感を向上させるためのワーク、健全な人間関係の築き方、仕事での自己肯定感の向上策、家族との関係の再評価、そして日常生活に取り入れる朝の習慣など、多くのアプローチを探求します。

また、低い自己肯定感の原因や、それを克服するためのステップも探ります。自己肯定感の向上を通じて、成功と幸福を手に入れましょう。

悩むひと

自己肯定感を高めたい…

KEI

その具体的方法や、原因を解説します。
この記事の期待効果
・自己肯定感を高める具体的な手法がわかる
・自己肯定感が低い人の原因がわかる
・自己否定の苦しさを軽減する方法がわかる

【方法1】自己肯定感を高める3つのワーク

自己肯定感を高める一つ目の方法として、個人ワークを紹介します。

人生の棚卸しワーク

人生の棚卸しワークとは、あなたのこれまでの仕事や人生経験をリストアップして再評価していくワークです。

スケジュール帳やアプリなどを使われている方は、まずはそれを開いて、ここ半年の主要な出来事を書き出していきましょう。

憶えている出来事もあれば、忘れていた出来事や仕事もあるのではないでしょうか?日々、忙しく働いている人には特に、このような振り返りの時間を取って頂きたいです。

この作業に慣れてきたら、期間を広げていきます。

  • 例えば、今30歳で社会人8年目の方でしたら、20代後半編・20代前半社会人編・大学編・高校編・中学編・小学校編・幼少期のような感じで、いくつか区切って主要な出来事をリストアップしてください。

憶えている範囲で構いませんが、もし可能であれば当時のスケジュール帳やSNS、学生時代の写真などを確認すると、より鮮明な記憶を芋づる式に思い出してくるでしょう。

KEI

リストアップしたものを見ながら、どんな気持ちを感じますか?

この文章を読んでいるだけでは分からないと思いますが、実際にこのワークをやっていくと、様々な感情が湧いてくるでしょう。まずはそれを味わってください。

過去の統合ワーク

次に紹介するのが、過去の統合ワークです。

過去の経験から、現在の自分を作っている要素を見つけて書き出してください。

  • 例えば、新人の頃に担当したプロジェクトや、学生時代の部活動で経験した大会、高校生の時からの友人たち、毎日のように用意してくれた母のお弁当、子どもの頃に興味をもって読んでいた本の影響、いつも遊んでいた友達、親が連れて行ってくれた博物館など

または、ネガティブな感情とともに記憶されている出来事でもかまいません。

  • 例えば、両親の不仲によるケンカ、同級生からのいやがらせ、意地悪な教師からの叱責、仕事で大きなミスをして謝罪した経験なども、貴重な学びの経験になっていることがあるでしょう。

人物名を書き出していくのもよいでしょう。

  • これまで自分に影響を与えてきた、会社の上司や先輩、教師や監督などの指導者、両親や親戚、友人知人、幼馴染、親友なども思いつく人を書き出してください。

うまくいった経験も失敗した経験も、嬉しい事も悲しい事も、様々な物や人たちが自分に影響を与えて、現在の自分を作っていることがわかると思います。

人生の棚卸しと過去の統合のワークに取組んでいくと、多くの方が「関わってきた人への感謝の気持ち」や「過去の自分へのねぎらいの気持ち」を持つことができます。

初めはうまく書き出すことができないかもしれませんがご安心ください。これまで考えてこなかった方には練習が必要ですが、何度もやっていくとどんどん出てくるようになります。

このワークを通じて、自分のこれまでの人生の肯定できる要素を多く見つけて、自己肯定感を高める効果が期待できます。

アファメーション

三つ目のワークはアファメーションの活用です。

アファメーションとは肯定的な自己宣言などと言われ、ポジティブな言葉を自分に取り入れることで、徐々に内面的な変化を促していく効果が期待できます。

わたしが心理学とコーチングの師から頂いたアファメーションを紹介します。

「わたしは重要で価値ある人間です」

この言葉を声に出して言ってみてください。実際に声を出して言ってみると、かなりの違和感を感じるのではないでしょうか?

違和感を感じるという事は、ご自身に価値を感じられていない可能性が高いと考えられます。自己肯定感を高めていくことで、自分に価値を感じられるようにもなっていきますので、その違和感はなくなっていくでしょう。

人生の棚卸しと過去の統合のワークを通じて、現在の自分を作っている要素をいくつも見つけられた方は、その体験や他者との関わりは価値あるものと感じているのではないでしょうか?

それも自分の一部ですので、少なくともその部分は価値ある存在であると考えることができます。自分の中の価値ある部分を更に見つけていきましょう、そしてこれからどんどん増やしていきましょう。

 

【方法2】人間関係で自己肯定感を高める

自己肯定感を高める方法の2つ目として、人との交流に関することを2つ紹介します。

利害関係のないコミュニティに関わる

自己肯定感を高めるためには、利害関係のないコミュニティに関わることが役立ちます。このようなコミュニティでは、競争や評価のプレッシャーが少なく、自分を自由に表現し、そのままの自分を受け入れてもらえる環境が提供されます。

例えば、趣味や興味を共有するサークルやオンラインコミュニティに参加することで、新しい友人を作り、ポジティブな人間関係を築くチャンスが広がります。

相手の話を心で傾聴する

自己肯定感を高めるためには、相手の話を傾聴することが大切です。

人間関係において、相手を尊重し、共感することは自己肯定感を向上させる助けになります。相手の意見や感情を真剣に受け止め、適切なフィードバックを提供することで、相手との信頼と絆が深まり、相手も自分の事を尊重して受け入れてくれる事が期待できます。

相手の悩みや心の苦しみに共感しながら話を聞くことは、自分自身を肯定的に捉える力も高まります。心の傾聴を通じて、相手と自分の自己肯定感を育てましょう。

ただし、相手の話へ深入りし過ぎて自己犠牲的になってしまう事に注意しましょう。

話を聞いてあげる事も大切ですが、あまりにもその機会が増えてくると相手が依存してしまうことも考えられます。相談に乗るという行為は、かなりのエネルギーと時間を使いますので、自分のエネルギーと時間を犠牲にし過ぎないことも心に置いていてください。

 

【方法3】仕事で自己肯定感を高める

自己肯定感を高める方法の3つ目として、仕事に関することを2つ紹介します。

心理的安全性の低い職場から離れる

自己肯定感を高めるためには、心理的安全性の低い職場から離れることが必要です。

心理的安全性の低い環境では、批判や嫌がらせが頻繁に起こり、自己価値を低く評価してしまう可能性が高まります。そのため、健康的な自己肯定感を築くためには、よりサポート体制が整った職場やポジティブな職場環境を求めることが重要です。

部署の異動や転職やキャリアの転換を検討し、自分にとって心地よい職場で成長しましょう。

感謝される喜びのある仕事を選ぶ

自己肯定感を高めるためには、感謝される喜びのある仕事を選ぶことが役立ちます。

自分の仕事が他人に評価され、感謝される瞬間は、自己肯定感を高める強力な要因です。仕事を通じて他人の役に立つことができ、その成果が認められる場合、自分の存在価値を実感しやすくなります。自分の才能やスキルを活かし、喜びを感じながら働く環境を選ぶことで、自己肯定感を育てましょう。

ただし、過度な承認欲求にも気をつけてください。自己肯定感が低い人は、周りからの承認を求めて自己犠牲的に働き過ぎてしまうことがあります。

 

【方法4】自分のルーツを大切にする

自分のルーツを大切にすることは、自分を肯定することにつながります。

親との関係を見直す

自己肯定感を高める重要なステップの一つは、親との関係を見直すことです。

幼少期からの親との関わりが、自己肯定感に大きな影響を与えることがあります。まず、自分と親の関係を振り返り、過去の経験やコミュニケーションについて考えます。過去のトラウマや未解決の問題がある場合、それらを克服し、健全な親子関係を築く努力が自己肯定感の向上に役立ちます。

無理のない範囲でオープンで健全なコミュニケーションを意識して、自分が親に対して抱えている感情を伝えて、問題解決に取り組みましょう。

ご先祖様に感謝する

自己肯定感を高めるもう一つの方法は、ご先祖様に感謝の気持ちを持つことです。

私たちはご先祖様から多くを受け継いでおり、彼らの存在が現在の私たちを形成しています。感謝の気持ちを持つことで、自己肯定感を高める土壌を育てることができます。

例えば、お墓参りや家系図の作成など、ご先祖様への感謝を示す行動を通じて、その存在を意識し、感謝の意を表すことが重要です。

自分のルーツを大切にし、過去とのつながりを意識することで、自己肯定感を育てましょう。

 

【方法5】朝早く起きて心を整える

自己肯定感を高めるために、朝早く起きて心を整えることが役立ちます。朝の静けさと時間を利用して、自分自身に集中する貴重な瞬間を作りましょう。

自分のために時間を確保する

日課として朝のルーティンを設定し、自己ケアの時間を確保します。

例えば、瞑想やヨガ、読書、ジャーナリングなど、自分の好きな活動に時間を割り当てることで、内面の平穏を育てることができます。これは自分自身に対する投資であり、自己肯定感を高める助けになります。

変えられない事はお祈りする

自己肯定感を高めるには、自分の内面と向き合って問題を解決したり、これまで向き合ってこなかった自分の感情を受け入れることが必要になります。

すぐに変えられることもあれば、変えたくてもなかなか変えられない問題も出てくるでしょう。人によっては向き合うのが困難な課題もあります。

そのような時には、「今は変えられないけど、変えられる自分になれますように」とお祈りをしてみましょう。無理して変えようとして自信を無くしてしまうより、変えられない自分を受け入れて、できる事から少しずつ前向きな変化を起こしていく方が確実です。

お祈りというとスピリチュアルな行為で、エビデンスがなくあやしいものと考える方もいますが、海外では祈りの科学的研究も進められていて、特に医療分野で効果が認められる事例があります。

カリフォルニア大学で行われた実験では、心臓病の患者393人を、192人と201人の2つのグループに分けました。そして、192人のグループにだけ毎日、他の人々から祈りを送ってもらいました。

すると、祈りを送ってもらったグループでは9人の病状が悪化したのに対して、送ってもらわなかったグループでは48人も悪化したそうです。ただし、この実験結果が本当に科学的に妥当であるかどうかは、認める人もいれば認めない人もいるそうです。
DIAMOND online 祈りが及ぼす患者の回復への影響がアメリカの大学や病院で実験されています より)

筆者も祈りの効果を実感しています。

ただし、祈りによって非現実的な奇跡が起きて人生がガラッとかわるようなことを期待するのではなく、変えたくても現実的に難しい事に悩み続けるより、今できる事を現実的に対処しながら、今は無理でも将来的に変われるように祈ることが、心の安定と前向きな変化にも寄与すると考えています。

 

筆者(メンタルコーチ)について

この記事で、自己肯定感の高め方を紹介している、筆者の自己紹介をさせて頂きます。

自己肯定感を高める活動内容

2014年2月にNPO法人ポーラスターという団体を設立して、副理事長を務めています。

児童養護施設で暮らしている子どもたちへの、自己肯定感を高める教育プログラムを開発して、年間10回程度のワークショップを開催、約10年間でのべ800名以上の子どもたちにプログラムを提供しており、大阪府の社会福祉協議会より講師の依頼を受けて、施設で働く職員向けの研修会にも登壇しています。

施設で暮らす子どもたちは、幼少期に実の親から捨てられたり、虐待やネグレクトなど様々な事情から、親と暮らすことができず施設で暮らしているので、一般家庭で育つ子どもたちや若者よりも、さらに自己肯定感を持ちづらい境遇であると考えられます。

そのような子どもたちに、この記事で紹介している自己肯定感を高める方法や心理学の知識を、よりかみ砕いて遊びの要素なども加えながら、試行錯誤して伝えています。

子どもたちからのメッセージ

プログラムに参加した子どもたちからのメッセージ

自己肯定感に悩んできた経験

自己肯定感を高めるボランティア活動を始める一番大きな理由は、わたし自身の自己肯定感の低さです。

物心ついたころから既に自己否定的な考えを持ってしまっていて、自分自身に価値を感じられず、人とのコミュニケーションも苦手で、団体や人の輪の中で自然体で楽しむことに難しさを感じていました。

社会人になって売上などの個人成績は優秀で、数年たってリーダー職を任された時に、職場のコミュニケーションやリーダーシップの問題が噴出して、心理学とコーチングを学びに行くことになりました。

自分と向き合いつつ深く学んでいく中で、自分に欠けていたものが「自己肯定感」であることに気づき、自分と同じような自己否定の心の苦しみを抱えている人たちの助けになりたいという気持ちが強くなっていきました。

この記事で紹介している方法は、心理学やコーチングの世界的なメンターであった師ルータイスから学んだこと、わたし自身が自己否定の苦しみの中でもがいて学んだこと、施設の子どもたちの自己肯定感を実際に高めている方法、これらを基にした効果実証済みの方法です。

 

自己肯定感が低くなる3つの原因

自己肯定感が低くなる原因は様々ですが、大きく分けて以下の3つの要因が影響を与えることがあります。

幼少期の親との関わり

自己肯定感は、幼少期の親との関わりが重要な役割を果たします。

親からの愛情やサポートが不足していたり、過度な批判や厳格なしつけが行われたりすると、子ども時代に自分自身に対する否定的な信念を抱く可能性が高まります。また、虐待や家庭内のストレス環境に晒された場合も、自己肯定感が低下する傾向があります。

社会全体の影響

社会環境も自己肯定感に影響を与えます。

文化、価値観、メディア、教育制度などが、個人の自己評価に影響を与えます。社会的な差別や偏見が存在する場合、特定のグループの人々は自己肯定感が低くなることがあります。また、仕事や学業での行き過ぎた成果主義、社会的なステイタスや成功、外見的な美しさなどへの過度なプレッシャーも、自己肯定感を損なう要因となり得ます。

本人の心の習慣とバイアス

最後に、自己肯定感を低くする要因は、個人の心の習慣や認知的なバイアスに関連しています。

自分を過度に批判し、ネガティブな自己評価を繰り返す習慣があると、自己肯定感は低下します。また、過去の失敗やトラウマに囚われることも、自己肯定感を阻害する要因です。自己認知の歪みやネガティブな思考パターンを克服することが、自己肯定感の向上に役立ちます。

 

自己肯定感を高める3ステップ

自己肯定感を高めるためには、以下の3つのステップを実践することが重要です。

①自己肯定感を高める方法を実践

自己肯定感を高めるためには、この記事で紹介している方法などを実践することが必要です。

他にも、自己肯定感に関する本を読む、メンタルコーチングを受ける、セミナーに参加するなど、自分自身を肯定的に変えるための積極的なステップを踏むことが役立ちます。ただし、セミナーやセッションに関しては講師(カウンセラーやコーチ)との相性もありますので、良く調べてから参加を検討してください。

自己肯定感を高めるためには、自分の弱点や不安に向き合い、それらを克服する方法を学び、実践していくことが大切です。

②自己否定の心の習慣をやめる

自己肯定感を高めるには、自己否定的な心の習慣をやめることが不可欠です。

自分自身を責めたり、過度に批判したりする習慣は、自己肯定感を低下させる原因となります。そのため、自己否定的な考え方や言動に気づき、それらをポジティブなものに変える努力が必要です。

自己肯定感を高める方法を実践しても、自己否定をしているままでは、効果が打ち消されてしまいます。プラスを増やしてマイナスを減らしていくと、効果も早く出てくるでしょう。

自己肯定感を高めるためには、自分自身に対する言葉遣いや思考を改善し、自己愛と自己受容を促進することが大切です。

③自分の強みを活かして生きる

最後に、自己肯定感を高めるためには、自分の強みを活かして生きることが重要です。

自己肯定感を高めた人は、自分の得意なことや特技を活かし、自己実現や他者への貢献を追求する傾向があります。

自分の持っている強みを認識し、それを生かす機会を見つけることで、自己肯定感が高まります。自信を持って自分の能力を発揮し、人生の好循環スパイラルに入っていきましょう。

 

まとめ:自己肯定感を高める方法

この記事では、自己肯定感を高めるためのさまざまな方法とヒントを紹介しました。以下のポイントを振り返ってみましょう。

  1. 人生の棚卸しワークと過去の統合ワーク
    • 自分の過去を振り返り、ポジティブな出来事や貴重な経験を再評価します。過去の経験から学びを得ることで、自己肯定感が高まります。
  2. アファメーションの活用
    • 肯定的な自己宣言を取り入れ、内面的な変化を促します。自分に対するポジティブな言葉を使うことで、自己肯定感が増強されます。
  3. 人間関係での自己肯定感向上
    • 利害関係のないコミュニティに参加し、支え合う関係を築きましょう。相手の話を心で傾聴し、他人との良好なコミュニケーションが自己肯定感に寄与します。
  4. 仕事での自己肯定感向上
    • 心理的安全性の低い職場から離れ、感謝される喜びのある仕事を選ぶことで、仕事における自己肯定感を向上させましょう。
  5. 自分のルーツを大切にする
    • 親との関係を見直し、ご先祖様に感謝の気持ちを持つことが自己肯定感の源になります。
  6. 朝早く起きて心を整える
    • 朝の静けさを活かし、自己ケアの時間を設けます。瞑想、ヨガ、読書、ジャーナリングなど、自分の好きな活動を取り入れて内面の平穏を育てます。また、変えられない事に対してお祈りすることで、心の安定と前向きな変化を促進します。

これらの方法を実践することで、自己肯定感を高め、自分自身との健康的な関係を築くことができます。

自己肯定感を高めるオススメ本

さらに自己肯定感を向上させたい方へ、以下の書籍も参考にしてみてください。

これらの本は、自己肯定感を向上させ、ポジティブな変化をもたらすための貴重な情報とアドバイスが含まれています。自分自身の成長と幸福に向けて、ぜひ手に取ってみてください。

KEI

最後までお読みいただき有難うございます